大阪 城東区の内科、循環器内科クリニック。循環器疾患、生活習慣病の管理、花粉症などアレルギー疾患、禁煙外来対応。
“ドクトル・イトウの地球の果てまで“ 世界60ヶ国以上を訪れた、院長のちょっと変わった見聞録
最終目的地のマラケシュへ到着。
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19世紀後半に建てられたバヒア宮殿。
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モロッコ建築の粋を集めた美しい装飾で知られている。
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イスラム様式の豪華な装飾。
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幾何学的芸術のモスク。
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イスラム教の神殿には何もない。メッカの方向に向けた空洞があるだけ。でもここで指導者がコーランを読むと、空洞で反響されて、後方へ音が拡がる。非常に画期的な拡声器になっている。
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マラケシュの中心、ジャマ・エル・フナ広場。夕暮れ時が美しい。
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夕暮れ時になると、観光客や地元の民が大勢が集まってくる。
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広場には多くの屋台が店を開き大盛況。中でもその場で作ってくれるフルーツジュースが絶品。
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まさしく、喧騒の街だった。色んな文化が入り混じるモロッコ。うざい国とも言われているが、非常に親切でお節介な人々が印象的で、道で迷った院長に、皆が親切に道を教えてくれたり、そのお節介さに温かみを感じた。
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アトラス山脈南部から続く歴史的な街道で、街道沿いには「カスバ」と呼ばれる城塞や要塞化された集落が点在する。
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切り立った岩壁が続く絶景が広がるトドラ渓谷。
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湧水の清流が流れ、地元の方々の憩いの場所でもある。
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ここではロバも重要な労働力。
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この地の有名ホテルだったそうだが、落石で潰れてしまった。
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ロッククライミングで有名な場所だそうで、実際登っていた。
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土漠の風景に、果実のカラフルさが映える。
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世界遺産の「アイト・ベン・ハッドゥ」。
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日干しレンガで作られた要塞都市。
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今でも数家族が実際に暮らしている。
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「グラディエーター」や「スターウォーズ」のロケ地としても有名だ。
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アトラス山脈の高地を走り抜け、マラケシュを目指す。
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殺伐とした山岳部を抜けて、今回のメインの目的地、サハラ砂漠を目指す。
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院長もヒジャブと呼ばれるストールで砂漠仕様に。
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ここからはラクダに乗り換えて、本日の宿(テントロッジ)まで、約1時間砂漠を進む。
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乗り心地はいいとは言えないが、砂漠の中をゆっくり進んでいく。
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"ケツの皮がむける"などと言われるが、院長は生まれて初めて、尻の皮がむけた。
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波に乗るように、うねりながら砂漠の中を走っていく4WD。
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何とも楽しそうだ。
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ラクダに乗った院長。
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ここが今回泊まった、砂漠のど真ん中にあるテントロッジ。
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テントにはシャワーや水洗トイレがあり、なんとエアコン完備で快適だった。太陽光発電を利用しているようだ。
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月の砂漠ではなくて、日の出前の砂漠。
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フンコロガシは本当に糞を転がしていた。後ろ足で後ろ向きに転がしていく。
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ここからは早朝、日の出時の砂漠の光景を。
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風紋がさまざまな模様を作り出していく。
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日の出時は風紋がコントラストになって美しい。
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うねりと風紋の芸術だ。
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メルズーカの街へ戻ってきたら、駐車場で陽気なおじさんがにわか商店を開いていた。
シャウエンから車で4時間、迷宮都市フェズへ向かう。
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昔、都のあった街なのだが、旧市街が細く入り組んだ道で巡らされ、本当に迷宮なのだ。
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道が細く、左右に建物があって、目印になるものが見えづらく、どこを歩いているのかわからなくなる。ガイドさん無しでは散策できない。
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ここでもあちこちで猫を見かける。
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猫達の姿が、どことなくのんびりとした雰囲気を作り出している。
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テレビでもよく取り上げられる、皮の加工工場。皮をここでなめし、染色する。
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鳩の糞に含まれるアンモニアを利用して、皮を柔らかくするらしく、とんでもなく臭い。なので、見学前にこのミントの葉が配られる。これを鼻の中に詰めて見学するのだ。
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モロッコでは主にリヤドと呼ばれる宿に泊まった。リヤドは、昔の大金持ちの家を利用した、いわゆる高級民宿。必ず吹き抜けの中庭があり、その真ん中に噴水があるのだそうだ。暗い路地にある扉を開けたら、こんな豪華な世界が拡がる。
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モロッコで定番の朝食、パンや薄く硬めのパンケーキにバターと各種ジャム。これが結構美味しかった。
以前から行ってみたいと思っていたモロッコ。またまた、アフリカ大陸へ遠征した。元々はベルベル人の居住地であり、そこにユダヤ人の文化が混じり合い、その後にローマ帝国の支配、アラブ人によるイスラム化、スペイン、フランスの支配からの独立といった歴史をたどり、アフリカとヨーロッパ文化、イスラム教が融合した、独特の文化を持った国だ。
今回はアブダビ経由でモロッコへ向かった。関空からアブダビまでが10時間、アブダビからモロッコのカサブランカまで8時間の長い行程だった。
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カサブランカの空港から車で7時間かけて、青い街シャウエンへ向かう。
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街全体の壁が青く塗られている。
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諸説あるようだが、昔、この地に移り住んだユダヤ人が、家を青く塗る習慣を持ち込んだと言われる。青はユダヤ教で神聖な色なのだそうだ。
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今も所々で壁を青く塗る作業が行われていた。
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この青い不思議な世界が、SNSで映えスポットとして一躍有名になってしまった。
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街は商店やレストラン、ホテルといった観光地ではあるが、一般の居住地でもあり、地元の人々の姿がまた絵になる。
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フランスの植民地支配の影響か、食べ物にはフランスの影響が色濃く残っている。パンはバゲット。
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おとぎの国の様な光景。
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野菜を売りにきた山の民たち。民族衣装が特徴的で、どこかペルーのアンデスの民と似ている感じがした。
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一番の映えスポット。
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カラフルな石鹸屋さん。
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スペインモスクと呼ばれる、小高い丘に登って、夕日のシャウエンの街を見下ろす。
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街の光がポツポツとつきだして、青い街の色が変わっていく。
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夜景を堪能して、街へ戻ると、
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広場に人が集まり、夜遅くまでお祭り騒ぎ。
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ビッグファイブの中で、なかなか遭遇できないのが、黒サイとレパード(ヒョウ)。
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その貴重なレパードに、この至近距離で見れるのが、ここエンティムキャンプの醍醐味。
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これが本物のヒョウ柄。
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鋭い目をしている。虎やチーターとは違った柄なのがわかる。虎は縦シマ、チーターは黒丸。
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集結してくるサファリカーの真横を悠然と通り過ぎて行く。
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こちらはチーター。
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シャープな体型と小さな頭がかっこいい。
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猫のように戯れ遊んでいる。
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レパードとはまた違った格好良さがある。
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涙のように縦に走る黒線が、チーターのしるし。
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お次は雄ライオン。
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水場で悠然とくつろいでいる。
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恐らく2mぐらいの至近距離に接近し、流石にビビった。
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茂みに隠れていたインパラ。
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立派な角が特徴だ。
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嫌われモノのハイエナ。
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愛嬌のあるイボイノシシ。
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巣があるのか、ロッジの軒にマングース。
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正式にはシママングース。
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珍しい光景に出会った。木登りライオン。
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木の上で、だらしなくくつろいでいる。
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ライオンも木の上では安全で安心なのか。
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カラフルなムクドリの一種。
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アフリカヒヨドリ。
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カバの親子。
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なんとも微笑ましい光景。d
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お母さんについて行く。
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のんびりあくびのカバなのだが。
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マサイマラでは危険で凶暴な動物。
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また近い将来に訪れたい。
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日の出前のマサイマラの空は紫に染まり、これはまた美しい。
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空からマサイマラの日の出と、ゲームドライブでは見ることのできない、野生動物の空からの光景を楽しむ、バルーンサファリに2度目の挑戦。前回は運行機器の故障で、サファリのど真ん中に不時着した。詳細はこちら。
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暗闇の中、バルーンにバーナーで温められた空気が送り込まれていく。
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ごーっと唸るバーナーの音と共に、無事にテイクオフ。
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ちょうど日が登ってきた。
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サファリロードの無い原野の上空を散歩していく。
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動物たちにはどのように写っているのだろうか。
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狩を終えて、獲物を食べ終わったライオン。
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キリンの群れ。
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なんとも雄大な光景。
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朝のゲームドライブに出発したサファリカー
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緑が生い茂る処は水飲み場。
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高度を下げていく。
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シマウマの群れ。
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バルーンの影が原野に映る。
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色とりどりのバルーンが美しい。
マサイマラのゲームドライブの醍醐味はもちろん野生動物を間近に見ることなのだが、もう一つの醍醐味は日の出と日没の景色だ。
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夕暮れ時は、感動的に美しい。
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そこに一羽のセクレタリーバードがやってきた。セクレタリーとは書記という意味で、昔のペンの羽根に使われていたからだそうだ。
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その鳥が、夕陽をバックに木のてっぺんにとまった。巣があるのだろうか。
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これはシャッターチャンスとカメラを構えていると、もう一羽が飛んできた。
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もう一羽は木のてっぺん目掛けて飛んでいき、
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てっぺんにとまり、羽を広げた。
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夕陽をバックに、まるで火の鳥のようだ。
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この光景は一瞬で終わり、
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飛び立って行った。これも一期一会、二度と同じ光景を見ることはないであろう。自分にとっては奇跡の一枚だった。
5度目のマサイマラ、7度目のサファリだが、ハンティングのその瞬間をまだ見たことはなかった。
ドライバーのジョセフに何が見たいかと聞かれ、もう一度ヌーの川渡りとハンティングを見たいと応えた。
サファリの朝は早い、まだ真っ暗な朝5時半、モーニングコール代わりに、テントにコーヒーとクッキーが運ばれてくる。このコーヒーが実にうまい。朝6時、さあ、出発だ。
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何気にシャッターチャンスの獲物を探して走っていると。群から離れた一頭のヌーを発見、よく見ると、雌ライオンが狙っており、追いかけ合いの末に睨めっこ状態になった。
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ヌーは全力を振り絞って、果敢にもライオンに襲いかかった。ライオンも一瞬たじろいた様子だったが。
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もう一頭の雌ライオンが現れた。ライオンの作戦勝ちで勝負あった。
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二頭共同で襲い掛かり、ヌーを仕留めた。
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喉元に噛み付くライオン。
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ヌーが息を引き取るまで、喉を噛み続ける。
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ライオンの勝ち誇った様な姿。
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ヌーが完全に息を引き取ってから、ライオンは食べ始めた。
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ゾウの親子に遭遇。
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ゾウは一日中食べ続けているそうだ。ゾウの進むところ、植物は無くなっていく。
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荒涼としたサバンナに象はよく似合う。
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お次は、マサイキリンの群に遭遇。
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キリンはあまり動かず、逃げないので、比較的見やすい動物だ。
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直ぐそばまで近づいても知らぬ顔。
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愛嬌のある顔だ。
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マサイマラは川で区域が分かれる。
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雨季には渡れない川を、乾季は4WDでガンガン走破していく。
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途中で見かけた、国境の道標。向かって右がタンザニア、左がケニアだ。マサイマラには国境のゲートなど無い。
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河岸で一頭のカバに遭遇。これは今までのサファリの中で、最も危険な状況だった。
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カバはのんびりおとなしいイメージなのだが、マサイマラで最も危険な動物のひとつだ。
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思いっきり睨まれてしまった。今にも襲いかかって来られそうな、殺気を感じた。
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河岸には、全長2m近くあるワニが獲物を待ち構えている。
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川面にはカバの群れがぷかぷかと。のんびりムードなのだが。。。
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ジャレあっているのか。
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怒っているのか、凶暴な姿が。
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何もない道端で急にストップ。ブッシュを進んで回り込むと、巣穴が現れた。
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サーバルキャットだ。チーターの様に顔が小さい。
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マサイマラは鳥の種類も多い。
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動物と共生している鳥もいる。
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イランドに付く虫を食用とする鳥。持ちつ持たれつ。
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猛ダッシュで多くのサファリかーが集結。レパード発見。車が集まる数からも、その貴重さがわかる。サファリ初日から大物の連続だ。
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皆んなの注目をよそに、すたすたと通り過ぎて行く。
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ちらっとこっちを向いてくれた。こういった場面で、動物が来る方向へ車の位置どりをするのもドライバーの腕次第なのだ。
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夕暮れ時の帰り道で、ハイエナに出会った。
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いつも悪役のハイエナ。見た目がこれだから仕方ない。
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夕暮れのサバンナ。この空が大好きだ。
コロナが開けて、何故か無性に、ケニアのマサイマラへまた行きたくなった。
今回はカタール航空を利用しドーハ経由でナイロビへ向かう。土曜日の午前は仕事をし、夕刻に関空を発ち、深夜にドーハ着。3時間で乗り継いで、翌日の朝7時にはケニアのナイロビに到着だ。
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7年ぶりのナイロビは何も変わった様子はなかった。
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翌朝、ナイロビのウイルソン空港から、国内線の小型機でマサイマラへ向かう。ナイロビからマサイマラへは1時間程度のフライトだ。
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7年ぶり、5度目のマサイマラだが、空からの景色は何も変わらない。
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サバンナの一本木が懐かしい。
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マサイマラのエアストリップへ着陸。
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それぞれのテントロッジのサファリカーが並ぶ。その殆どがトヨタのランドクルーザーなのだが、この車で動物を探しながらサファリの原野を駆け巡るのが、ゲームドライブ、日本で言うサファリだ。
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マサイ族のドライバーが出迎えてくれ、テントロッジへ向かう。
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車の後ろには、マサイの女性たちの、にわか土産物屋が並んでいる。
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今回利用した宿は、Entim Camp。敷地内に12棟の客室テントとメインテントから成るテントロッジだ。
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これが客室テント。
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テントと言っても、中の設備は高級ホテルと変わりない。
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デスクもあって充電もできる。セイフティーボックスもあり、このロッジには無料のランドリーサービスがある。これは非常に助かる。ゲームドライブは砂埃で汚れるので、洗濯物を朝、かごに入れておけば、夕方には洗濯して、畳まれて置いてある。
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洗面所とシャワー。ちゃんとお湯が出る。
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トイレも水洗だ。
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テントの眼の前にはマラ川が眺められて、カバが寝そべっている。夜はカバの鳴き声が結構うるさい。運が良ければ、ここからヌーの川渡が見られる。
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メインテントのダイニング。ここで毎食、コース料理を楽しむ。
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メインテントのリビングスペース。このロッジはアルコールもフリードリンク。
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眼の前にマラ川を見下ろす。運が良ければ、ここからヌーの川渡りが見られることがある。
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川岸にはカバがいる。
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午後のゲームドライブに出発。川岸でトピに遭遇。川を渡りたいようだ。
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トピは鹿のようだが、牛の仲間。枝分かれのない立派な角が特徴だ。
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初日から早々に、チーターを発見。
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眼から縦に伸びるラインが特徴。
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チーターの模様は黒丸の斑点。
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キリンに遭遇。
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サバンナの動物たちの中でも、キリンの長い首は、やっぱり独特だ。
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愛らしい顔をしている。
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マサイマラは鳥の種類も多彩。ツメバゲリという鳥。
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コオナガテリムクという美しい鳥。ムクドリの仲間らしい。
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ダチョウのオス。ダチョウはオスのほうが美しい
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ダチョウの羽を広げたダンス。
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象の親子を発見。
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初日早々、ヌーの大群に遭遇。
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サファリロードを横切って、ヌーた隊列が進む。
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ヌート大群は、すごい威圧感がある。川岸へ近づいてきた。そろそろ川渡りが始まる雰囲気だ。
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初日から、ヌーの川渡りに遭遇した。ただし、ここはマラ川ではなくて浅いので、少し迫力には欠ける。
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それでも対岸に駆け上がる姿は迫力がある。
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水しぶきを上げながら、必死で駆け上がっていく。
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川の中には、ヌーを狙ったワニが待ち構えているのだから。
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美しいマサイマラの夕暮れ。
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院長はマサイマラの空を見たくてここに来ると言っても過言ではない。本当に美しい。
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マサイマラの夜は肌寒く、暖炉を前に食前酒を楽しむ。
明けましておめでとうございます。
「ドクトル・イトウの地球の果てまで 」も7年めに突入します。
これからも国内外を問わず、絶景に出会った時に更新していきたいと思います。
新年の一発目は、ヌーの川渡りのエピローグから始めたい。
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現場に着くと、そこは大混雑で前が見えない。でもさすがマンデラ、奇跡的にマジックのように我々を最前列に連れて行ってくれた。
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隙間から川辺を見ると、何かが動き出している。すると大歓声が沸き起こった。
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何と!川渡りが始まった!!
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土煙が上がり、轟音とともにヌーの集団が川を渡り出した。
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向かいの河岸を、足を滑らせながら登っていく。
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ヌーの角がものすごい数で川に突撃して行っている。
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興奮して、うまくシャッターが切れない。
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次から次へとヌーが押し寄せてくる。
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河岸をよじ登る姿が壮絶だ。
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川渡りにも色んな規模があるようだが、これは凄いレベルらしい。
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普段はのんびりしているヌーが、跳ね馬のように暴れ狂っている。
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その数がものすごい。まるで、ヌーの佃煮状態。
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川渡りも終盤になると、シマウマの姿が目立ってきた。
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ヌーの後を追うように、シマウマたちも川渡りを始めた。ある意味、コバンザメのような行動なのか。
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シマウマ達も蹄を滑らせながら、対岸をよじ登って行った。
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こんな距離感で、川渡りを見ていた。
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ほとんどが渡りきった。
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渡り終えたヌー達は、また綺麗な隊列を造っていた。本当に不思議な世界だ。
今回、3日間のマサイマラ滞在で、ビッグファイブ(ライオン、ゾウ、バッファロー、サイ、レパード)+チーターに加え、夢だったヌーの川渡りを見ることができた。これは本当に奇跡に近いことだと思う。
なかなかの強行軍だと覚悟していたが、実質6日間の休暇で、十分にサファリを楽しむことが出来たし、休暇を満喫できた。
アフリカのサバンナは本当にすばらしい。世界60数カ国を旅してきて、もう一度行きたいところはと問われたら、迷わず、マサイマラと答えるだろう。大きな自然の中に身を置くこの時間は、不思議なくらいに身も心も癒やされる。是非、また行ってみたい。
今回、奇跡的に見ることができた、ヌーの川渡り。この迫力は写真ではなかなか伝えにくいので、ムービーをアップしました。
この迫力を、ムービーでどうぞ。
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ではでは、今回の主役、ヌー。今までは注目することもなく、その辺にいてるという感じだったのだけど。。。
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ドライバーが、川渡りの舞台になる川辺に連れて行ってくれた。
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対岸には、何台かサファリカーが同じように見に来ている。川面に何か岩のようなものが、ポツポツと。
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よく見てみると、ヌーの死骸だ。
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川渡りに失敗したヌーが、このような無残な姿で残っている。
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その壮絶さが伝わってくる。
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いったい、どんなドラマがここで繰り広げられたのか。
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この時期のヌーは確かにいつもとは違った動きをする。
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通常はシマウマと同様に、群れでのんびり草を食べているのだが、
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この時期のヌーは、何かに引き寄せられるかのように、皆同じ方向を目指して進んで行く。
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群れから隊列へどんどん吸収されて、果てしなく長い隊列が形成されていく。
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ヌーの隊列が川辺に近づいてきた。
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川辺にはすでに、たくさんのサファリカーが陣取っていた。
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皆、川渡りの様子を一目見ようと、世界中から集まった見学者だ。
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今回、自分がヌーの川渡りに挑戦できるはたった1日。ドライバーのマンデラが、川辺から少し離れたこの場所を敢えて選んだ。この場所で、2時間以上じーっと待ち続けた。こんな場所を選んだ理由は、川辺の最前列に並んでしまうと、場所が変わった場合に身動きがとれなくなるので、川渡りの場所が大体決まるまで、自由の利く場所でじーっと待つ作戦だ。
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ヌーの隊列の先頭が川辺に近づいてきた。
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じわりじわりと、近づいては止まり、近づいては止まりを繰り返している。まるで「坊さんが屁をこいだ」みたいな様子だ。川にワニやカバなどの敵がいないかなど、慎重に場所とタイミングを選んでいるそうだ。
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あと少しのところまで近づいた。誰もが、これで始まるぞと息を飲んで見守っていたのだが、一向に始まらない。
昼近くになって、多くのサファリカーが諦めて、昼食にロッジへ帰って行った。
我々は早朝にロッジを出発し、途中に川辺で軽い朝食を食べただけだが、昼食には帰らずに、この地で粘ることを選択した。
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突然、川とは反対の方向へ走り出してしまった。これで99%ダメだと諦めかけた。
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ヌーの大群は、別の川辺に近づいたところで、隊列を整え出した。
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ここからは川の様子がわからない。気持ちはすでに折れていたのだが。。。
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隊列の先頭のヌー。べつにこのヌーがリーダーというわけではなく、何かをきっかけに、川渡りが始まるのだそうで、シマウマがそのきっかけとなることもあるそうだ。
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この数十分後にマンデラが、突然車を走らせた。何かが起きる気配だ。
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今回出会った動物達をもう少し。
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アリ塚の上で昼寝中のチーター。
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ライオンよりも出会う確率が低いし、何と言ってもかっこいい。
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今回、チーターを見たのは一度だけだったが、なかなか精悍なチーターだった。虎との違いは一目瞭然、模様はシンプルな黒点、顔の縦縞が特徴だ。
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ドライバーが何やらすごい情報をゲットしたようで、サバンナを大爆走して現地到着。ブッシュにサファリカーが大渋滞。
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いったい何が???
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こんなのが何で見つけられるの??と驚くばかり。しっぽが見えてます。
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何と!おそらく一番出会うのが困難な、レパード(ヒョウ)だ!これは本当にすごいこと。前回、ケニアサファリ3回目の時に、ドライバーに無理を頼んで、1日かけてレパードだけを追いかけて、何とか茂みの中の顔だけを見ることができた。それだけ、レパードに出会うのは奇跡的なこと。
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今回はその全体像を見ることができて。しかも何か獲物を咥えている。
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これがいわゆる「ヒョウ柄」だ。
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久しぶりに、マサイの村へ。
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マサイの集落が見えてきた。
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これが彼らの収入源。ちゃんと衣装を整えて、おもてなし。
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歓迎のセレモニー。
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ウオーターバックの角らしい。
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マサイ・レディースも出てきた。
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歓迎の歌をうたってくれる。
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院長も一緒に。
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マサイの集落は中心の広場を囲むように家が並ぶ。
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扉に何故か南京錠がかかっている。泥棒なんているのか???
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火起こしのセレモニー。
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マサイ・ジャンプ!
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助走もなく、いきなり飛び跳ねるので、これは結構すごい。
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すべてのセレモニーが終わると。裏にはちゃんとマーケットが出来ている。
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グルーッと円周状に青空マーケット。この人たちの商魂はすごい。こうして得た現金収入は全ての集落で合算して分配するそうだ。彼らの中にもスマホが当たり前の世界で、自分たちのスタイルを維持するために、考えられた姿なのかもしれない。
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今回見ることができた動物達を紹介していく。
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クロサイに続いて、ビッグ・ファイブの一つ、バッファロー(水牛)。
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ナポレオンの帽子の様な角が特徴だ。
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アフリカゾウ。象は朝から晩までずーっと食べ続けるのだそうだ。
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象の群れが、こっちへ向かって進んできた。
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これぐらいの距離感で、サファリカーの前を通り過ぎて行った。
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象の井戸端会議。
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子象は群れの真ん中に囲んで、守りながら進んで行く。
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朝日を浴びて、綺麗なメスライオン。
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やはり貫禄がある。
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たてがみが立派なオスライオン。ライオンは比較的遭遇しやすい動物なのだが、メスに比べてオスには出会いにくい。
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なかよしライオンペア。
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早朝、ブッシュで休むライオンに近づいていく。
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オスのツーショットは珍しい。
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さすがにここまで近づくと大興奮。車から外に出ない限り、襲ってくることはないそうだ。
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ほとんど真横を、何知らぬ顔で歩いていく。
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母ライオンと子供達。
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母親の周りでじゃれあう子供達。
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子ライオンのツーショット。
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おんぶや抱っこの様なものなのか、母親に咥えられて、去って行った。
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川にぷかぷか浮かぶ物体が。。
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カバだ。
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風呂に浸かっているかの様に、頭だけ出ている。
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のんびりしたキャラクターイメージとは正反対で、カバは気性の荒い動物なのだそうだ。
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陸も結構な速さで走ることができる。
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川岸にいるのは、ワニだ。
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何か咥えているようだ。
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よく見ると、口にはシマウマが。。。
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今回初チャレンジするのが、気球の上からサバンナを眺める、「バルーンサファリ」。滞在した「Little Governors' Camp」はこの「バルーンサファリ」の出発場所でもある。
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昼間に見ればただの平地。早朝にここから気球が出発する。「Little Governors' Camp」の宿泊者は徒歩数分でここに来れるので、非常に便利。
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早朝、まだ真っ暗な中、気球の準備が進められる。客たちはコーヒーを飲みながら、気球が膨らんでいく様子を楽しむ。
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轟音を立てながら、バーナーから炎が送り込まれ、気球が膨らんでいく。
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夜が明けだした頃、気球のカゴに乗り込み、いよいよ出発。これから約1時間のフライト。ちなみにカゴは8人乗り。
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バーナーから炎を吹き込みながら、ゆっくり上がっていく。
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宿泊中のテントの上を通過していく。
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すぐに、サバンナの荒野の上空に。
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徐々に空が明るくなってきた。
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日が昇ってきた。
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空が刻一刻と表情を変えていく。
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しばらくは、朝焼けの空の様子を楽しむ。サバンナの空は本当に素晴らしい。
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早朝ゲームドライブの車が出発しだした。
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ヌーの川渡りの舞台となる、マラ川。
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同乗したスペイン人の娘さんたち。こんな感じで、空とサバンナの様子をぼーっと眺める。
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シマウマの群れ。
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動物たちの水飲み場。こういったところに動物が集まってくる。
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マラ川の上空を進む。
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小さく見えてきたのはキリン。
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気球がうまく周囲の景色と調和している。
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キリンがはっきり見えてきた。
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キリンの群れ。
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象の群れ。
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出発して30分ほどした頃、異変が起きた。パイロットが何か一生懸命、事情を説明している。訳も分からず、行程の半分ほどで、サバンナのど真ん中へ緊急着陸することになった。
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緊急着陸とはいっても、着陸自体はいたって平穏で、何もないサバンナの真っ只中に着陸した。
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操舵系の部品の不具合で、安全な場所に緊急着陸したらしい。危機感や緊張感はなく、皆、記念撮影を撮っている。それから数十分で迎えの車がやってきて、我々を朝食会場へ運んで行った。
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何もない原野に、テーブルがセッティングされてあり、コックが何やら調理している。
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この「バルーンサファリ」のもう一つの売りが、サバンナの真っ只中での豪華な朝食。
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あったかいコーヒーと焼きたてのパンケーキ。
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朝からシャンペンで乾杯。こういった、何にもないところで、あえて贅沢なことを楽しむのがイギリス流ツーリズム。
既存の建物に泊まるのでなく、電気も水道も何も無いところに、豪華なテントを設営し、そこでフルコースの料理を楽しむというのが、一番の贅沢なのだ。
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そこで心配なのはトイレだろう。少し離れて、こんなトイレが設営してある。
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中はこんな感じで。
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ここからサファリカーに乗って、午前のゲームドライブに出かける。この時だけは別のドライバーなのだが、このドライバーもなかなか優秀だった。
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奥に見えるのはクロサイだ。8倍の双眼鏡でやっとこれくらいに見えるぐらいで、普通に見ていては全くわからない。
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ちなみに、ライオン、ゾウ、バッファロー、レパード(豹)、サイの5種類はビッグ・ファイブと呼ばれ、それを全て見ることを目標とされるが、それは非常に困難なことで、数日の滞在でそれを叶えることはほぼ無理といってもいい。
実際に過去4回のケニア旅行で、同時にビッグファイブを見れたことは一度も無い。特にレパードとサイが最難関なのだ。前回の滞在時にはレパードだけをターゲットに丸一日走り回り、草むらに隠れるレパードをやっと見ることができた。サイの角は漢方薬の原料として高値で取引されるらしく、中国人の密猟のおかげで、その数が激減し、なかなかその姿を見ることができない。その貴重なサイにいきなり出くわした。
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確かにサイだ。
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なかなか貫禄のある姿だ。数分後すぐにブッシュの中に消えていった。
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では、ゲームドライブへ出発
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今回我々のサファリカーのガイド兼ドライバー、マンデラさん。滞在中はずっと彼の車に乗り込む。ヌーの川渡りが見られるか、どんな動物と出会えるのか、全ては彼の眼と勘にかかっている。
今回、Little Governors' Campの滞在は3泊4日。
1日目はナイロビから昼過ぎにキャンプに到着。昼食後に一休みして、夕方からゲームドライブ。
2日目は早朝からバルーンサファリに挑戦(気球で空の上からサバンナを見下ろす)。終了後、サバンナで豪華な朝食を楽しみ、その後はゲームドライブ。
キャンプに帰って昼食、夕方からまたゲームドライブ。
3日目は早朝からランチボックスを持って、半日かけてゲームドライブ(ピクニック・ゲームドライブ)、ヌーの川渡りに挑戦する。午後に一旦キャンプに戻って昼食を摂り、夕方から再びゲームドライブ。
4日目、最終日は早朝のゲームドライブから戻って朝食、その後小型機でナイロビに向かい、夕方のフライトでドバイへ発つといった行程だ。
ヌーの川渡りに挑戦できるのは、たった1日。はてさてどうなるのか。。。
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獣道のようなオフロードをぶっ飛ばしながら、動物を見つけては観察していく。
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仲間からの情報を随時得ながら目的地へ走っていく。10年前と違うのは、無線が携帯電話になったこと。マサイマラのサバンナでは2Gの携帯が普通に使用できるらしい。ドライバーは携帯電話でしょっちゅう情報交換している。有力な情報を得られるかどうかも、ドライバーの資質なのだ。
初日に、マンデラから「何が見たい?」と聞かれ、「ヌーの川渡り」と「レパード(豹)」と答えると、笑いながら「運次第」だと。この二つと「クロサイ」は、かなりハードルの高い注文なのだ。どれも、万が一現れたとしても、ほんの短時間しか見れないので、本当に運次第としか言いようがない。
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まずは遭遇しやすい草食動物、アンテロープ(レイヨウ)の仲間から、インパラ。奥の角が生えているのがオス。通常、インパラはハーレム状態で、一つの群れにオスは1匹なのだそうだ。
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子供のインパラ。
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結婚できない男の群れなのか。。。
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トムソンガゼルの親子。トムソンガゼルは、お腹に黒い横線が入っているのが特徴。
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生まれたての子供がなんともかわいい。
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角があるのが、トムソンガゼルのオス。
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グランドガゼルのオス。
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大きめのアンテロープ、ウォーターバックのメス。
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ウォーターバックは、このとぼけた表情が愛らしい。
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ウォーターバックのオス。立派な角を持っている。
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これもアンテロープの仲間で、トピ。靴下をはいたような足が特徴だ。
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蟻塚の上に立つトピ。
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親子のバブーン(猿)。
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マサイキリン
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長い首を利用して、木の芽を食べる。
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キリンたちも群れで行動する。ちなみに、キリンはしゃがんで寝る。早朝に、ブッシュから首だけ出たキリンと遭遇することがある。
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水を飲むのは大変そうだ。
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サファリといえば、やはりシマウマ。
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そこらじゅうにいてるので、ありがたみは少ないのだが、名脇役というか、アフリカらしい雰囲気を出してくれる。
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サバンナの木ともうまくマッチする。
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この縞模様。見れば見るほど興味深い。
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で、今回の主役?のヌー。
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映画、美女と野獣のモデルだ。英語名はワイルドビースト。直訳すると野生の獣、日本名はウシカモシカ。創造の神が、色んな生き物を造った後に、余り物で造ったと言われ、牛の角、 山羊のひげ、馬の尾を集めて造ったとされている、なんか寂しい動物。
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どこにでもいるし、普段は地味な存在のヌー。彼らが今回はとんでもない派手な姿を見せてくれる事になる?
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ナイロビでの1日足らずの滞在を終え、翌朝にマサイマラへ向けて出発だ。
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マサイマラへは小型飛行機で1時間弱のフライト。まずは、ナイロビのウイルソン空港へ向かう。
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これが今回乗り込んだ、10人乗りのプロペラ機。下に開いた3つの小さな扉が荷物入れ。こういう事情で、ナイロビからマサイマラへのフライトの預け荷物の大きさには制限があり、大きなスーツケースは持っていけない。
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目の前が操縦席で、何かテンションが上がる。
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後ろ側はこんな感じだ。
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離陸直後のナイロビ市街地の様子。集合住宅が見える。
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しばらくすると荒涼とした景色が広がってくる。雲の影が大地に映っている。
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見えてきた丸いのは何?これはマサイ族の牧場で、この丸く囲まれたエリアでヤギや牛が飼われている。
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これはマサイ族の村で、四角い一つ一つが住居だ。
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マサイマラを流れる、マラ川が見えてきた。
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このマラ川が「ヌーの川渡り」の舞台となる。
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今回利用するロッジのあるエアストリップ(滑走路)が近づいてきた。
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ナイロビを発って45分ほどで到着。滑走路と言っても、平らに整地されたただの土の地面だ。
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我々を降ろした後、飛行機は次のエアストリップへ向けて再び離陸していく。このように幾つかのエアストリップを経由して最終目的地へと向かう。いわゆるホッピングフライトだ。
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エアストリップには各テントロッジから迎えの車が来ている。
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今回のロッジのサファリカー。サファリカーはほとんどがランドクルーザーかランドローバーだ。天井がキャンバストップになっていて、オープンにすることができる。もちろん4WDで、どんな悪路も走破するすごい車だ。この車で動物目指してサバンナを疾走することを、日本では「サファリ」と呼ぶことが多いが、実際には「Game Drive:ゲームドライブ」という。
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エアストリップからロッジへ向かう途中、今回最初に遭遇した動物はハイエナだった。
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今回のテントロッジ、「Little Governors' Camp」 の入り口に到着。
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テントロッジは川の向こう岸にあり、渡しのような船で行き来する。ゲームドライブに出るたびにこの船に乗る。
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テントが見えてきた。
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今回宿泊するテントだ。いわゆるホテルの一部屋で、ツインであったりダブルであったりする。
だいたいどこのテントロッジも標準的な大きさはこんな感じだ。
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テントの入口側。ドアの代わりに、チャックを上げ下ろしして出入りする。鍵はかからない。でも、従業員以外に外から侵入者がいるわけがなく、非常に安全なエリアなので、さほど心配はない。もちろん貴重品はフロントに預けることができる。
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テントのすぐ前には湿地帯が広がり、ここが動物たちの水飲み場になっており、象やバッファローやいろんな動物が間近かにやってくる。これがこのテントロッジのセールスポイントだ。
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テントの中の様子。手前がベッドで奥がトイレ・シャワーエリアになっている。
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ベッドはシンプルだが品良くベッドメイキングされている。
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トイレは水洗だ。
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お湯のシャワーを利用することができ、シャンプーなど最低限のアメニティーが揃えられている。
しかも、「Little Governors' Camp」の特徴として、無料のランドリーサービスがあって、下着以外の洗濯物を籠に入れておくと、夕方には洗濯してきれいに畳まれて戻ってくる。埃っぽく、服が汚れやすいゲームドライブではありがたいサービスだ。
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デスクはこんな感じ。
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イボイノシシの電灯。テント内はガス灯のテントロッジもあるが、2016年8月現在、「Little Governors' Camp」のテントには電気があり、デジカメのバッテリー充電ができる。
次回はテントロッジの施設を紹介する。
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半年ぶりの更新だ。
10年間の海外生活で、撮りためた写真や旅行ネタはまだまだ山のようにあるのだが、時の流れと共に、旅行記を書くにはさすがに古すぎるネタとなってしまい、開業以来続けていたブログの更新も止まっていた。
今回、なぜかふと、アフリカにまた行ってみたくなった。「アフリカの水を飲んだものはアフリカに帰る」という言い伝えがあるが、
スーダンの水を2年間飲んだ者として、自分もそうなのであろうか?実際には、マサイマラのあの綺麗な空を見たくなったと言えばかっこよすぎるが、今まで見ることのできなかった、「ヌーの川渡り」を是非見てみたいと思ったからだ。
「ヌーの川渡り」はマサイマラのマラ川を舞台に、毎年7月から9月にかけて繰り広げられる。ちょうど盆休みの時期が見頃の時期というわけだ。
では、2016年8月現在の行程から始めてみたい。
自分がスーダンに赴任した2000年当時は、アフリカへのフライトはヨーロッパの主要都市経由が主流であったが、今はサービスのいい中東の航空会社が乗り入れるようになり、いわゆる南回りがフライト時間も短く便利になった。
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今回利用したのはエミレーツ航空、今年の顧客満足度ランキング1位のエアラインだ。何より深夜に関空発なので、仕事を終えてからその日のうちに出発できるのがありがたい。ドバイで5時間半の乗り継ぎで、翌日午後2時半にはナイロビ着だ。
ドバイの空港は免税店などが充実しており、おまけに4時間以上の乗り継ぎには食事券まで配られるといった具合で、サービス満点。関空からドバイが10時間、ドバイからナイロビが5時間のフライトで、乗り継ぎを含めると20時間の行程だが、自分にとってはニューヨークへの直行便よりはずっと楽だった。
6日間の休みが取れると、仕事を終えてから関空に行き、ナイロビで1泊し、マサイマラで3泊のサファリツアーが満喫できる。ヨーロッパ経由では考えられない行程だ。
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自分にとっては10年ぶり、4度目のケニアだ。ナイロビのジョモ・ケニヤッタ空港に到着、空港の道路脇には、ヌーや象がいたりと、サファリムード満点でおもしろい。帰路には見向きもしなくなるが、到着時にはこれで結構気分が盛り上がって、写真を撮ったりしてしまう。
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ナイロビの街の雰囲気は10年前とあまり変わっていないようだが、むしろ少し整然としているような気がする。以前はミニバスからはみ出るように人が乗っていた印象があるが。。。少し治安もよくなっているようだ。
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こんなペリカンのような鳥が中央分離帯にいたりする。
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木の上にはもっといっぱいいたりして、さすがにここはアフリカだ。
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これは何?といった感じだが、これはホテル入り口のセキュリティー・ゲートだ。銃を持ったガードマンにここでセキュリティー・チェックを受け、許可されたら、この金属製の筒が下がっていって、車が通れるようになっている。日本では考えられないレベルのチェックだ。
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セキュリティーが厳しい代わりに、その中は非常に安全で、ゴージャスな世界が待っている。
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豪華なエントランスロビーの奥には、綺麗な庭園が広がっている。
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ここはHEMINGWAYS NAIROBI、トリップアドバイザーの「ナイロビで泊まりたいホテル」No.1のホテル。雰囲気もサービスも素晴らしいホテルだった。
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客室もこれまたすごい。リモコンを押すと、宝箱からテレビがせり上がってくる。これには驚き。
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バスルームもこんな感じ。
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部屋のバルコニーからは広い庭を見下ろす。
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ライトアップされたホテルも綺麗だった。束の間のナイロビの夜を過ごし、明日はマサイマラへ出発だ。
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アフリカのサファリへ一度は行ってみたいと思ってる方々も多いと思うが、かなり遠いというイメージが先行するのではないだろうか。自分も日本へ帰国してからは、長期休暇とは縁遠くなってしまったが、いつか必ずもう一度、あの美しい空と空気を吸いにサファリに行きたいと思っている。
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では、サファリにはどうやって行けばよいのか、社会人が何日休みを取れば旅行できるのかを、日本を起点に考えてみたい。
ケニアのナイロビまで、一昔前までは乗り継ぎの悪い南回りか、ヨーロッパの都市を経由しての長いフライトでしかアクセスできなかったのであるが、エミレーツ航空など中東系航空会社の南回りが充実してからはかなり便利になり、7〜8日の休みが取れればケニアでサファリを楽しむことが可能になった。特に関空からは、値段、質共にエミレーツ航空が非常に便利でお勧めである。その他の中東系やシンガポール、香港などアジアの都市を経由する方法もある。
エミレーツ航空を例に取ると、関空を夜に出発してドバイ経由で翌日の午後にはナイロビ着、帰りは夕刻にナイロビを出発すれば翌日の夕方には関空へ帰着する。金曜日フルに仕事してから出発し、土曜午後にナイロビ着、翌日から4泊5日のサファリツアーに出かけ木曜午前にナイロビに帰着、ナイロビに1泊しておみやげ買って、金曜夕方にナイロビを出発。乗り継ぎのドバイ空港で買い物をして土曜夕刻に関空着。1週間の休みで、比較的余裕を持ってサファリを満喫できる。ちなみにサファリのゲームドライブは、朝夕に4WDでサバンナを駆けめぐるので結構疲れる。4泊5日ぐらいがちょうどいいのかもしれない。
往復の航空券は自分で予約しても、サファリツアーは現地の代理店にアレンジをお願いするのがベスト、日本人が経営されている代理店も複数ある。
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ここで一つ大事なことを助言すると、こういった途上国でサファリなど特別な旅行をするときは、現地ツアー(宿泊施設)の値段をあまりケチらないこと。上級クラスでも色々トラブルが出て当然のような所だし、せっかくのサファリが型通りの安物サファリではもったいない。是非サファリの内容は良く検討し、ここにはお金を使って欲しい。
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最後に大事な注意事項。どんな予防接種が必要か?
基本的な事項として、破傷風、A型肝炎、B型肝炎の予防接種は途上国を旅行するのであれば、必要最小限として必要。
イエローカード(黄熱病ワクチン接種証明書)は日本からドバイ経由なら必要ないのであるが、経由地によっては必要になることがある。この問題は医学的な意味よりも、その国の検疫行政の事情によってころころ状況が変わり、必要と言われてせっかく準備しても、何にもチェックされなかったり、逆に運悪くトラブルの原因になってしまったりする。航空会社のカウンターでチェックインの際に提示を求められてトラブルになるケースもある。
イエローカードは10年間有効なものなので、無用なトラブルを避ける意味でも準備しておく方がベターと思われる。ただし、この黄熱病ワクチンは肝炎ワクチンなどと異なり生ワクチンなので、接種7〜10日後に身体のだるさや発熱を認めることが結構ある。また、検疫所など決まった場所でしか接種できず、予約が必要なので、出来るだけ早い時期に接種しておくことが勧められる。
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今回で一旦アフリカ編を終える。次回からは舞台をヨーロッパへ移し、ポーランドの美しい四季の景色とヨーロッパの穴場を紹介していきたい。
昨年のFIFAワールドカップで、治安の悪さばかりが強調され気味であった南アフリカだが、アフリカにあって非常にヨーロッパ的で美しい国でもある。アフリカの都市からヨハネスブルグの空港に降り立った瞬間、今まで見てきたアフリカとは何か明らかに異なり、ヨーロッパの空港を彷彿とさせる近代的な雰囲気を感じた。文化としては、ここは白人が作り上げたアフリカの中のヨーロッパなのだ。ここから国内線に乗り継いで、ケープタウンに向かった。
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ケープタウンの街は海に面し、すぐ後ろにはテーブルマウンテンといわれる平たい山が迫っていて、非常に風光明媚な都市である。この街を起点に、有名な南アフリカワインの酒蔵巡りや喜望峰、ボルダーズビーチのペンギンやドイカー島のアザラシ見学を楽しむことが出来る。
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ウオータフロントとよ呼ばれる海に面したエリアは、観光客向けに非常に整備されており、たくさんの警官が配備されていて、夜でも安心して出歩くことが出来る。地中海沿岸の観光地の雰囲気で、ここがアフリカであることを忘れてしまう。
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ケーブルカーでテーブルマウンテンに昇るとケープタウンの街、ケープ半島を一望することが出来る。
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遠くは喜望峰まで見ることが出来る。
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これは「ダシー」(DASSIE)と呼ばれるハイラックス(イワダヌキ)の一種で、人懐っこく近づいてくる。
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ケープタウンから南へ50キロ南下したところに喜望峰がある。ここが、あのヴァスコ・ダ・ガマのインド航路発見で有名な喜望峰である。ここまでやって来たかと感無量になる。アフリカ最南端といいたいところではあるが、正確には最南端ではない。
ここで素朴な疑問が。。。喜望峰は英語では「CAPE OF GOOD HOPE」と書かれている。そのまま訳すと「希望峰」のはずだが、なんで「喜望峰」なのだろうか??
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喜望峰の全景は当然喜望峰からは見ることが出来ない、少し離れたケープポイントというところから、岬としての喜望峰を見ることが出来る。
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帰路にボルダーズビーチのペンギン繁殖地を訪れた。ペンギンを保護しながら、且つうまく見学できるように施設も良く工夫されている。
アフリカ大陸の(一応)南端征服完了!!でも、南米大陸最南端に比べて、アフリカ大陸の南端へは結構楽に行くことが出来た。気候も穏やかで、街から車で1時間程度と近く、ここが南の果てという感じがあまりしない。ちなみに南米大陸最南端の街ウシュアイアには「世界の果て」という表現がよく使われ、実際にそんな感じがした。世界地図でその緯度の違いを見て驚いた。喜望峰とウシュアイアとは緯度で20度も差がある。南米大陸の方がかなり南に長く、南極に近いことがわかった。やはり地球はでかい。
サファリ編の最後として、少し変わったサファリを紹介する。場所はボツワナ、ジンバブエ、ザンビア。アフリカ南部の内陸国でイギリスの旧植民地だった国々だ。南アフリカからのアクセスが良く、陸路が特に発達している。
このあたりの観光名所といえば、やはりヴィクトリアの滝だ。ジンバブエとザンビアの国境にある滝で、ザンベジ川の途中に位置する。南米のイグアス、北米のナイアガラに並んで世界三大瀑布の一つに数えられる。
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何を隠そう、昨年、乗り継ぎで立ち寄ったカナダのトロント空港から、レンタカーを借りて駆け足でナイアガラの滝を見学し、やっと世界三大瀑布を制覇した。では、どこが一番スゴいのか?こういった比較は愚の骨頂とわかってはいるのだが、敢えて比較してみたい。とにかく、ヴィクトリア、イグアスとナイアガラを同列で語るにはあまりにも無理がある。はっきり言ってナイアガラがしょぼすぎる。というか、ヴィクトリアとイグアスが凄すぎる。では、ヴィクトリアとイグアスでは?というと、非常に難しい。正確な数字は知らないが、規模、豪快さという意味ではビクトリアの方が凄いかもしれない。ただし、滝を見て楽しむアトラクションという意味においてはイグアスが断然上であろう。以下の写真がそれを物語っている。
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本当に凄い景色なのに、その凄さを表現できる写真が撮れないのである。
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もちろん写真の技術が悪いのではあるが、見所を考えて施設を工夫してあるイグアスに比べ、そういったいい写真が撮れるような場所があまりないのだ。ただ、ただ、滝の豪快さに圧倒されるばかりなのだ。
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ザンビア側へは歩いて渡る。国境には橋が架かっていて、バンジージャンプをやっていた。
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なんとものんびりしたザンビア側の看板。
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この周辺でもちょっとしたサファリが楽しめる。これは象に乗ってサファリを楽しむエレファントサファリというもので、上から見下ろせるので、これもまた面白い。ただし、象がのしのし歩いているところに、肉食獣が寄ってくるはずもなく、見られる動物は一般的な草食動物だ。
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ボツワナにあるチョベ国立公園に足をのばした。
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象で有名なサファリだ。ザンビアに勤務されていた先輩からは、佃煮状態の象が見られる聞いていたのだが、少し時期が悪かったようで、そこまでたくさんの象と出会うことは出来なかった。しかし、スゴい光景と出会ってしまった。!!
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この国立公園はチョベ川の沿岸に位置し、川の向こう岸はナミビアである。遠くに立ち上る煙は、ビクトリアの滝の水煙だ。
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ここでは船から動物を観察するボートサファリを楽しんだ。カバもたくさん見ることが出来る。
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これが偶然に遭遇した凄い光景だ。なにげに川辺で水浴びをする象たちであった。するとどんどん川に入っていく。
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初めは川が浅いのかと思っていたが、結構深いとのことで、象が泳いでいることがわかった。象は泳ぐのだ!!無事に対岸のナミビアまで国境を越えていった。
サファリツアーには必ずと言っていいほどマサイ村見学が組み込まれているが、一度は行ってみる価値がある。
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到着すると村の皆さんが総出でお出迎え
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伝統の踊りや歌で歓迎してくれる。
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子供たちも、
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女性達もそれぞれきれいな衣装で出迎えてくれる。
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昔、日本のCMでも取り上げられたことがあったが、マサイのジャンプ、これはスゴい。
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できるだけ連続して高く飛ぶという単純なモノだが、助走をつけず、膝も曲げないのだ。リズミカルにぴょんぴょんと跳ねる、バネのようなジャンプで、一番高く飛べた男が英雄だ。
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マサイのイケ面を紹介する。マサイの男達の中でも髪型が違う人がいるのがわかるだろうか、長髪を後ろにまとめた髪型をしている彼らは、いわゆる"マサイの戦士"であり、選ばれた男達なのである。
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一通りの儀式を見学して、次は土と牛糞で造った家を見学する。実際にその家で生活しているのが体感できるのではあるが、ふとみるとポリバケツがあったりと、何ともユーモラスである。
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家を見学して外に出てみると、そこからが彼らの真骨頂、ずらりと土産物の出店が開いている。あまり売る気が無いのか、やる気のなさを感じるところが、また彼ららしくて良い。
マサイの人々は皆こういった村で生活しているわけでは無い。大都会ナイロビでもたくさん生活しているし、我々が泊まるロッジでも従業員として働いている。先ほどのマサイジャンプの達人は我々の部屋担当のホテルマンだった。マサイの人々は、原始的な生活を今も続ける文明から取り残された人々では決して無い。村の見学の際、非常に教養の高そうな青年が流暢な英語で案内してくれた。彼らの中には英国の有名大学を卒業している人もいると聞く。文明社会を知ってなお、彼ら本来の姿に戻ってくる彼らは、我々より何か一歩先を行っているような気もする。
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ゲームドライブの途中、泥沼にスタックした車を救助しに向かった。
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そこにはいつの間にか、通りがかりのマサイのおじさんが救助に加わっていた。
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通りがかりと言っても、見渡す限りサバンナでいったい何処へ向かっていたのだろうか?
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帰り道、またスタックした車を発見。それはマサイの人々へ家具を運ぶトラックだった。荷台には使い古したソファーなど家財道具がぎっしり。これを何処へ運んでいくのだろう、とてつもなく豪快な配達だ。
今回は、よりワイルドなテントロッジのご紹介。
我が家のサファリ旅行も3度目となり、今までにないものをと、現地の旅行代理店に相談してみたところ、このMara Campをすすめられた。
イタリア人のオーナー夫妻が経営するキャンプで、その場所は雨期には水没するため、乾期のみ営業しているという。電気も水道もない、何ともワイルドなロッジだ。でも値段は逆に高く、より高級なカテゴリーだとのこと。
期待と不安を胸にMara Safari Clubから陸路移動した。
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移動はこの装甲車のような車。これでサバンナの奥地へぐんぐん入って行った。
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途中で出会った、ビッグ5の一つ、バッファロー。何とも貫禄がある。
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見慣れたシマウマたち。
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子供ライオンの兄弟。
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Mara Campに到着した。
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これが我々が宿泊したテント。外観はこのような感じで、いわゆる大型テント。。。 でも中は意外と立派であった。
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綺麗にベッドメイキングされてあり。
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電気がないので、照明は携帯ガスのランタン、机などの調度品も小綺麗に配置されていた。
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これは洗面台、水を使ったら外に捨てるという、きわめてシンプルなシステム。
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水道が無いのでトイレやシャワーを心配していたが、洗面にはお湯が入ったポットが置かれ、無くなればいくらでもすぐに持ってきてくれる。トイレもタンクに随時水を補給してくれるので、使用感は水洗トイレと何ら変わりない。シャワーも非常に原始的ではあるが、外のおじさんがどんどん上のタンクに手動でお湯を補給してくれる。「Hot water, please.」で、お湯のシャワーを利用できる。
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夜は、ライオンの鳴き声が聞こえ、かなり近くまで来ていることがわかった。でも、結構快適な寝心地で、朝までぐっすり。
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食事はこのメインテントで食べる。
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オーナーがイタリア人であることから、自慢のイタリア料理をコースで食べることが出来る。
こんなサバンナのど真ん中で、なんでイタリア料理をワインと共に食べているの?と妙な気分になる。
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デザートもこんな感じで。
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ワインはもちろんのこと、酒類も結構豊富に用意されていた。
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食後と空き時間のひととき、
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薪を囲んでオーナー夫妻とのんびりした時間を過ごす。
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ここでは、ナイトサファリを楽しむことが出来た。肉食獣の多くは夜行性で、夜にハンティングを行うことが多い。車からサーチライトをかざして肉食獣を追う。
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眼がきらりと光ったチーターは、昼寝をしている姿とはまた違い、非常に精悍な面構えだ。風下より、そろりそろりと獲物に近づいていく。
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残念ながらハンティングの様子は見ることが出来なかったが、翌朝、獲物に群がるチーターの姿を見ることが出来た。
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なかなかリアルな光景だ。
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おこぼれを待っているハイエナくん。ちなみにハイエナは結構強いらしい。集団でかかれば、チーターは逃げて行ってしまうそうだ。
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途中で立ち寄ったみやげ物屋、これも結構イケている。
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最終日、例の装甲車で空港へ向かう途中、川の畔で豪華な朝食。
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朝からシャンパンで乾杯という豪華なアウトドア・ブレックファーストだ。
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ちゃんと料理人が出張サービスで料理をしてくれる。
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ここでもいつの間にか、にわかみやげ物屋が出来ていた。
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あまり商売っ気が無いところが、ほのぼのとする。
ケニア、タンザニアをかつて植民地としたのがイギリス。彼らはこのアフリカに交通、教育制度、制服など色々な文化を残している。そのイギリス人が、暗黒大陸と言われたアフリカで作り上げた娯楽がサファリだ。何も無い大地で究極の贅沢を作り上げたのであり、今回のMara Campでその意味が少しわかったような気がした。
サファリの本当の贅沢な楽しみ方は、テントや料理人や一切合切と共に移動し、サバンナのまっただ中で野性動物を見ながら、フルコースの食事を楽しむ。これが一番の贅沢なんだと。
朝のゲームドライブ。早朝の動物たちは、どことなくボケた様子で愛らしい。
草むらに隠れて休んでいたインパラ、こうやって寝るのだろうか。
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ウオーターバックの雌たち。
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アンテロープの一種エランド、立派な角を持っている。
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角を突き合わせてけんかするインパラ。後ろはトムソンガゼル。彼らはシカの仲間に見えるが、実は皆ウシの仲間である。
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象の群れにもこれぐらい近づく。鼻で木を根こそぎむしり取って食べていく。メリッメリッとこの音が豪快で、しばらくすると周り一面何もなくなってしまう。
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ライオンの群れにもこれぐらい近づいていく。
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昼間のライオンは寝てばかり、恐らく人間が危害を加えないと言うことを知っているのだろう。
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今回はちょうど子供が生まれた季節で、幸運にも子ライオンに出会えた。
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何とも愛らしい赤ちゃんライオン。
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無線でハンティング(狩り)の情報が入ったので現場に急行すると、ハンティングには間に合わなかったが、偶然にも食物連鎖の実際を見ることが出来た。
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まずは主役のライオンさん
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脇役のハイエナくん
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神は何と残酷なのか、外見も姿勢も悪く、どう見ても世間の嫌われものに見えてしまう。このハイエナ、実は結構強いらしい。ドライバーはチーターよりも強いといっていた。
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もう一つの脇役ジャッカルくん。このハイエナやジャッカルは、肉食獣(プレデター)の食べ残しの死んだ動物の肉を食べる動物(スカベンジャー)の代表で、ハゲワシなどもこの仲間に入る。
我々が着いた頃は、ちょうどライオンが獲物を食べてる真っ最中だった。
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まずはオスのお食事タイム、遠巻きにハイエナやジャッカルが集まって来る。
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オスのお腹がふくれたら、メスに交代。ハイエナやジャッカル達がソロリソロリと近づいてくる
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これは「坊さんが屁をこいだ」状態で、ライオンが食事に集中していると、ハイエナやジャッカルはソロリソロリと近づいてくる。ライオンがパッとあたりを見渡すと、ハイエナたちはピタッと動きを止める。
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やっと彼らに順番が回ってきた。厳しい野生のしきたりだ。
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象の親子にも出会うことが出来た。
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子象はアニメのババールそのもの。
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大きい卵で有名なダチョウ。
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これはセクレタリーバードという鳥。昔の秘書官が使った羽のペンに似ているので、こう呼ばれているのだとか。
このマラ・サファリには2回訪れた。2回目のターゲットはレパード(ヒョウ)に絞った。一般にサファリで人気の高い5種の動物(ライオン、象、サイ、バッファロー、ヒョウ)をビッグ・ファイブと呼ぶが、中でもヒョウにはなかなか出会うことが出来ない。ドライバー達でも滅多に見かけないそうだ。今回は気合いを入れて、昼食はランチボックスを用意してもらい、1日がかりでヒョウ探しに出かけた。みつけたらチップをはずむという約束で。。。
半日が過ぎた頃、ドライバーがヒョウの足跡を見つけた。ゆっくりゆっくりと近づき、ドライバーが小声で叫んだ。指さした方向をいくら探しても最初は何も見えなかったが、よく見ると草むらの中に隠れるヒョウの姿を見つけることが出来た。今までヒョウとチーターの模様の違いを深く考えたことはなかったが、全然違うことがよくわかった。
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次回はよりワイルドな世界へ。
サファリ観光で、車から野生動物を観察することを"ゲームドライブ"という。通常、一般的なゲームドライブは国立公園や国立保護区といわれるエリア内で行われ、宿泊施設もそのエリア内にある。エリアと言ってもとてつもない広さで、代表的なケニアのマサイマラ国立保護区は大阪府より大きく、タンザニアのセレンゲティ国立公園は四国よりも広いらしい。
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ただし、これらの保護区内でのゲームドライブは保護区のルールに従う必要があり、例えば、動物を見ながら走るサファリカーは、サファリロードと呼ばれるサバンナに巡らされた道路しか走ることが出來ず、動物を見つけたからと言って、直接近づいていくことは出来ない。
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カート道のみを走るゴルフカートのような感じである。
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このサファリロードに動物が近づいて出てきてくれるとラッキーなのだが。。
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(キリマンジャロをバックに象の群)
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ゲームドライブの初日はシマウマやヌーを見て大喜び、パチパチ写真を撮りまくる。でも、皆帰る頃には、シマウマには見向きもしなくなってしまう。草食動物はそこら中にたくさんいて、いつでも見られるのですぐに飽きてしまうのだ。そこで目指すは、ライオンやチータなどの肉食獣、象やキリンなどの大物となる。
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これら大物は、そう簡単には道路のソバまで出てきてくれない。時にはこういったチャンスもあるのだが。。。(子供をくわえた母ライオン)
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では、より楽しめるサファリのスタイルとは。。。
それは、これら保護区の外に行くとよいのである。マサイマラと言っても広大な広さで、保護区となっているのはその一部である。それ以外はマサイ族の土地で、いわゆる私有地。マサイ族からその土地を借り受けて、サファリを経営している施設がいくつもある。その中から今回はまずマラ・サファリ(Mara Safari Club)を紹介したい。
ケニアの首都ナイロビの空港から小型機で飛び立ち、サバンナのど真ん中にある原っぱのような空港に降り立つ。
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そこには何ともファンキーなDuty Free Shopがあった。決して、ウケを狙っているのでは無いとは思うが、これは結構いけてる。ここから迎えの4WDに乗り込み、ロッジへ向かう。
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このMara Safari Clubはロビーやダイニングは立派な建物があり、宿泊はテントという仕組みで、ちょうど程よくワイルドライフを楽しめる。テントのすぐ前の川にはカバがいる。
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ご覧のようにテントと言ってもバスタブがあり、トイレも水洗で、お湯のシャワーが使える。
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おまけに天蓋付きのベッドで非常にゴージャスだ。
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食事はメインの建物内で朝昼はビュッフェ、夕食は立派なコース料理が楽しめる。
ではサファリの一日を再現してみよう。前夜の夕食時、ボーイから翌朝の飲み物(コーヒー?紅茶?)を聞かれる。翌朝、テントの外から声がかかり目を覚ます。外を見ると昨夜オーダーしておいた飲み物とクッキーが置いてある。これが贅沢なモーニングコールなのである。ここには不似合いな電話機などはない。本格的な朝食は朝のサファリから戻ってからなので、コーヒーとクッキーで目を覚まし、早々にサファリへ出発だ。サバンナの朝はかなり寒く、ジャンパーを着込んでまだ暗闇の中を自分たちの車の元へと向かう。
ここで今回のドライバーとご対面。今回のサファリでどういう動物に巡り会えるか、彼らのカンと眼にかかっている。いざ出陣!広いサバンナを皆いろんな方向へ散らばっていく。誰が一番に大物を見つけるか、ドライバー達も競争なのである。陽が徐々に昇ってくる。
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程なくして無線から、「シンバ!!」と叫ぶ声。シンバとはスワヒリ語でライオンのこと。映画ライオンキングでもお馴染みで、ちなみにハクナマタタは「No problem どうにかなるさ」という意味になる。無線の主が近くにいるようなら、その場所へ急行することになる。
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ここは保護区の外なので、サファリロードなど存在せず、直接動物に近づくことが出来る。
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最初に発見したドライバーは太陽の向きを考え、最良の場所を客に提供する。
陽が昇るにつれどんどん気温は上がってくる。1枚脱ぎ2枚脱ぎ、ロッジに戻る頃にはTシャツ1枚になっている。3時間ほどの午前のゲームドライブを終え、テントロッジに戻る。豪勢な朝食を食べ、午後まで気ままに時間を過ごす。テントの前のロッキングチェアで、カバの鳴き声を聞きながら読書なんてこともできる。午後3時頃より午後のゲームドライブ、夕暮れ頃にロッジに戻り、夕食を終えてテントに戻ると、ベッドの中にはなんと湯たんぽが入っている。なかなか心憎いサービスだ。あったかい布団にくるまり、ぐっすり眠る。さて、明日は何が見られるのか。
私が子供の頃、「野生の王国」というテレビ番組があったが、"アフリカ"というと野生動物をイメージする人が多いのではないだろうか。象やライオンを追い求めてアフリカのサバンナを4WDで駆け回る。そんなサファリのイメージにずっと憧れていた。
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スーダンに赴任することでその夢が現実となり、休暇を利用して、ケニア、タンザニア、ボツワナのサファリに何度か出かけた。
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サファリは実に奥深い。 "野生動物を間近に見る"というのがサファリの大前提ではあるが、宿泊スタイル?食事のスタイル?移動手段?サファリをする時間?目標の動物?によって、色んな種類や楽しみ方があり、行く度に要求度が増し、充実感も増す。その虜になった一人として熱く語ってみたい。
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今回はまず、サバンナの空から紹介したい。サファリに行って何を見るかといいうと、当然動物なのだが、自分の場合は動物と同じぐらい、サバンナの空が大好きだ。あのなんとも雄大な空を見ると日頃のストレスが吹っ飛ぶ。
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一般的にサファリは朝夕、日の出前と日暮れ数時間前の2度出かける。通常サファリカーは天井のない4WD車なので、風を肌に感じながら、サバンナに昇る朝日を拝み、夕日を楽しむことが出来るのだ。
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朝、まだ薄暗い中、各自のサファリカーに乗り込み、サバンナへと出て行く。
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日が昇ってきた。ライオン・キングの歌が聞こえてくる。
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空の色が刻々と変わっていく。
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雲の様子も様々で、秋空のような雲もあれば、
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入道雲のような雲もある。空一面がスクリーンとなって、空の色と雲と光が景色をつくり出す。
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雨雲が移動する様子は大スペクタクルだ。
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たくさんの竜巻を見ることもある。
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夕暮れとともにサファリは終わる。
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空がピンクに染まる。
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地平線に太陽が沈んでいく。
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もちろん、星空もきれいだ。
今回は少し真面目に、アフリカ諸国など途上国への"援助"について書いてみたい。アフリカでは欧米先進国が競って援助合戦を繰り広げている、最近では中国も加わり熾烈な競争だ。スーダンにも人道支援を職業とする世界中のNGO(非政府組織)が事務所を構えていた。中でも、特にヨーロッパ諸国は積極的に援助していた。
かつて、アフリカの人的資源(奴隷)、天然資源を好き勝手に搾取したのがヨーロッパ人。その後、彼らが勝手に決めた国境線によって、アフリカは部族間の民族紛争を繰り返す。そのヨーロッパ人が今、施しのごとくせっせと人道支援を行っている。第三者であるアジア人の目から見ると、"富の循環"のように見える。
自分はスーダンで"草の根支援"という日本政府の小規模な人道援助にかかわらせてもらった。費用対効果が大きく、できるだけたくさんの人々がその恩恵に授かることができる支援、そういったプロジェクトを探して援助するのがこのプログラムである。では、実際にどんな援助がおこなわれていたのかを紹介したいと思う。
今のアフリカで最大の課題は「水と教育」であり、この二つは非常に密接に関わっているのだ。国の発展に不可欠であるのは教育であることに違いない。AIDS問題も、教育が行き届けば改善はするであろう。
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スーダンの地方では飲み水の確保が非常に困難かつ重労働だ。片道何時間もかけて水くみに行くことも珍しいことではない。しかもその作業は主に女性と子どもが担っている。水汲みのために一日の大半を費やし、学校に行くことができず、職業を身に付けることもできない。
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井戸を掘り、安全な水源を確保することは大事な支援だ。井戸と言っても200メートル近く掘る"深掘り井戸"で、そのまま飲めるようなきれいな水が得られる。
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写真は難民キャンプに掘られた井戸で、ロバ車にドラム缶を積んだ給水車が集まってくる。
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見てみると、皮肉にも自宅の水道水よりきれいな水だった。
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ただし、こういった大がかりな井戸は、何処でも、簡単にいくつもというわけにはいかない。また、汲み上げポンプが故障したら、次の援助を待つのみであろう。そこで、より現実的でユニークな援助をいくつか紹介する。
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このコンクリートでできたポットのようなものは、簡易浄水器だ。
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この中に砂や土を入れて、貯めた水を濾過するのだ。
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次に、これは水汲み作業を効率的かつ勘弁にするために、水のポットをボール型にして、そのまま転がして大量の水を楽に運べるように考えられたものである。両者とも非常に安いコストで、かつ材料は現地調達できる。単純でも、こういった現実的な援助が実際には役に立つ。
次回は、アフリカならではの楽しみ"サファリ"を紹介する。
スーダンの人々を紹介しようと、撮りためた写真を探しても、顔の写った写真があまり見当たらない。イスラム社会ではむやみに写真を撮ることは厳禁だからだ。では、写真を撮られるのがそんなに嫌なのかというと、そういうわけではないようだ。
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職場の現地職員の結婚式に招かれた(写真は新郎新婦)。
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その日は夕暮れ時から、親類や近所の人たちが集まってお祭り騒ぎ。
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大音響のスーダンミュージックで夜通し踊り続ける。
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当時はまだデジカメというものが現地では珍しく、撮った写真がその場で見られるというので大騒ぎ。
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次から次へと撮ってくれと集まってくる。
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子供たちの目が、本当に生き生きとしている。
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滅多に撮ることのできないスーダン女性達の笑顔も、この日は撮り放題だった。
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ちなみにスーダンに限らずイスラム社会では、見知らぬ女性の笑顔を写真に納めることは非常に難しい。
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家族や亭主以外の男に笑顔を見せることは、イスラムの教えに背くことだからだ。
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人類学など難しいことは別にして、スーダン人の肌は写真のように黒い人と茶色い人に大別できる。
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特に北部スーダンには、茶色い人が多い。地理的に考えるとその理由が見えてくる。エジプトを始め北アフリカや中東諸国には白い人が多い。
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一方、西アフリカのギニア湾岸にはイスラム教徒が多いのだが、この黒いイスラム教徒たちが巡礼でイスラムの聖地メッカ(サウジアラビア)を目指す途中でスーダンは通り道となる。
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北部スーダンの茶色い人達はこの黒い人と白い人の混血によってできたものと考えられているようだ。
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この日はお祭り、食事も特別なごちそうなのだろう、子供達の目が輝いている。
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最近の日本の子供達には見られない輝きのような気がする。女性達もこの日はとびっきりのおめかしをして輝いていた。
スーダンの首都ハルツームの北300キロの砂漠にヌビア文明のピラミッド群があるという。2001年当時、許可を取らないとハルツームから外に出ることができなかった外国人にとって、非常に興味深い場所であった。それがその後、世界文化遺産に登録されたというので驚いた。恐らく世界で最も行きにくい世界遺産の一つではないであろうか。ではどうやっていくのか?観光というものがほとんど存在しないスーダンで、そんなところにホテルなどあろうはずがない。調べてみたら、ハルツームから4WD車を借り上げて行くプライベートツアーがあった。1泊2日、運転手、ガイド、テント、食事のすべて込みで1人100ドル程度であったと思う。
灼熱の土漠を走ること5時間、メロエの遺跡に到着した。
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パウダーのような赤茶色の砂漠の中に、先端部の無い小型のピラミッドが点在する。
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ピラミッドの埋葬品目当ての盗掘にあったために、ピラミッドの先端部分がみな破壊されているらしい。エジプトのピラミッドに比べ、より先鋭な形をしている。
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一通り、ピラミッドを見学して帰ってくると、見事にテント村が完成していた。トイレ用、シャワー用のテントまである。
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質素な食事に寝袋の一夜ではあったが、満天の星空の下、なんとも贅沢な時間であった。こういった自然の中の建造物を見る上で一番大切なことは、そこで一泊するということだ。朝夕の色が変化する様子はまた格別なものである。
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夜が明けてきた。
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朝、目を覚ますと大笑い。なんと、テントの前ににわか土産物屋が開店しているではないか!近くに村などある様子は無く、彼らはいったいどこからやって来たのであろう?何とも微笑ましく、逞しい。
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子供たちにとっては、砂漠も大きなお砂場。我が家の娘も遺跡などお構いなしで砂遊びに熱中していた。
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大人も大きな砂山の上に登ると、爽快な気分になる。
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帰路、ナカのライオン神殿、アモン神殿に立ち寄った。小さな遺跡ではあるが、壁に描かれた絵やヒエログリフはどれもエジプトで見たものと変わりなく、恐らく歴史的価値は大きいのではないかと思う。
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こういった貴重な遺跡を放っておけるのは、さすがスーダンである。
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これはラクダで井戸水を汲む様子。
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どうやら深い井戸のようで、ロープで繋がれたラクダが、勢いよく丘を駆け下りていくと歓声が上がる。
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彼らにとって真に命の水なのだろう。
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シェンディーの街。
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何とも素朴な風景だ。
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途中給油したガソリンスタンド。
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スーダンらしい光景だ。
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最後の見どころ(らしい)、ナイル川第6瀑布。滝はどこに?と探したが、どうやら滝ではなく急流ということで、大した景色ではなかった。
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しばし休憩する我々に近づいて来たスーダン人親子。父親が話しかけてきた内容に驚愕!!「息子の腎臓を買わないか?」。そういった闇ビジネスが、こんなところに入り込んでいるのかどうかは不明だが、スーダンの抱える問題を突きつけられた気分であった。
第1回目に何処を取り上げようかとあれこれ考えたが、やはり自分たちの原点であるスーダンからスタートしたい。
"スーダン"って何処にあるの?どんな国?とよく聞かれる。スーダンはエジプトの南に位置し、面積はアフリカ最大で日本の7倍近くある大きな国だ。現政府はイスラム原理主義の国で、アラビア語を話す。北部はイスラム教徒、南部はキリスト教徒が中心で、当時はまだ南北で内戦が続いていた状態であった。

2000年6月、フランクフルト経由でスーダンの首都ハルツームに降り立たった。そこは灼熱の世界、日中は恐らく50度近くあったのではないかと思う。"赤茶けた埃っぽい街"飛行機から見下ろしたこの街の第一印象である。

私が滞在した2000から2002年当時、この国はまだまだ開発から取り残されていて、首都のハルツームでさえ、信号やエレベーターというものを見かけることが少なく、エスカレーターは見ることがなかった様な気がする。

これは自宅近くの風景で、ロバに乗った少年がちょうど通りかかったのでパチリ。オンボロ自動車と一緒にロバの荷車が当たり前のように走っていた。

これはナイル川が増水し氾濫しかけた時に、ホテルの屋上から眺めた様子。ハルツームで一番立派なモスク(イスラム寺院)が見える。これを見ると結構まともな景色に見えるのだが。。。

真下を見るとこういった光景で、到着当初は娘たちと、こののどかな風景を、いつも部屋の窓から眺めていた。

スーダンでは何が有名?と聞かれると、正直なところ答えに窮する。ただ、地理を勉強した人なら、首都ハルツームは青ナイルと白ナイルが合流してナイル川になる、ナイルの合流点の都市と習ったことがあるのではないだろうか。ヴィクトリア湖から流れてくる白ナイルとエチオピアのタナ湖から流れてくる青ナイル、これらが本当に青色と白色だということは、ここに来るまで知らなかった。

ボロボロの観光船でこのナイルの合流点を見に行くというツアーがあった。写真のように合流点にきれいな線ができる。手前が白ナイル、奥が青ナイルだ。事の真偽は別として、スーダンの人は「青ナイルでは泳いでもかまわないが、白ナイルには寄生虫がいるからダメだ」と言っていた。スーダンでは生で魚を食べる習慣などないが、以前、日本人が冷凍で持ち込んだ食材で、手作りの鮨をふるまったところ、その後にそれを真似て、このナイル川でとれた魚で鮨(のようなもの)を作ったスーダン人がいたという、恐ろしい話を聞いたことがある。

スーダンのお土産は?といわれると非常に困るのだが、トレードビーズといわれる所謂"とんぼ玉"があった。このトレードビーズ、名前の"トレード"は貿易、つまりヨーロッパ人が象牙や奴隷とこのとんぼ玉を交換に交易をおこなっていたのだ。

ハルツームの近く、オムドルマンという街にある土産物のスーク(市場)で、このトレードビーズは売られていた。

ベネチア製のものが有名で、いろんな種類の模様と形があり、コレクターも多いと聞いた。

忘れてはならないハルツームの名物はハブーブ(砂嵐)だ。これは自宅の窓からの景色である。すべてが砂色に変わる。窓のサッシを閉めていても、パウダーのような砂が室内を襲ってくる。

スーダンの生活で一番辛かったのは朝の暑さだった。日中はとんでもなく暑いので、学校も仕事も朝早くはじまり午後早くに終わる。暑い朝はやっぱり冷たい水で顔を洗いたいのだが、早朝、洗面台の蛇口をひねると水の蛇口から熱いお湯が出てくる。外気の温度で貯水槽が暖められてお湯になってしまっているのだ。また、玄関のドアを開けると、ドライヤーのような熱風が襲ってくる。灼熱の街ハルツームだ。熱いといっても、われわれの経験したことのない類の暑さだ。湿度が極めて低いのだ。日中、外を歩いても汗をほとんどかかない、スーッと汗が蒸発していくのを感じる。プールに入るとそれをよく実感できる。外は灼熱の暑さであるのに、水から出ようとすると凍りつくように寒く、しばらくガタガタと震える。気化熱が急激に体温を奪うのだ。
この暑さの中から生まれた、庶民の知恵をひとつ紹介する。ハルツームの街を歩いていると、あちこちにこういった"かめ"のようなものを見かける。

よく見ていると、地元の人はここから水をすくって飲んでいる。これは素焼きでできた自然のウオータークーラーなのだ。素焼きにしみ込んだ水が気化熱で冷やされて、中の水は冷たくなるという仕組みである。我々がこの水を飲んだらどうなるか???もちろん脱水症になるであろう。(笑)