院長のコラム | 2013年4月

“ドクトル・イトウの地球の果てまで“ 世界60ヶ国以上を訪れた、院長のちょっと変わった見聞録

第72回 ペルーのスイス・ワラス1(ペルー):高原の街ワラス

ペルーといえば、マチュピチュやナスカの地上絵ばかりが有名どころだが、この国は砂漠、高山、熱帯雨林と様々な気候帯があり、それぞれに素晴らしい景色がある。今回はペルーのスイスと呼ばれる、ワラスを紹介する。リマの北420kmに位置し、世界自然遺産のワスカラン国立公園、世界文化遺産のチャビン・デ・ワンタル遺跡観光の起点の街である。リマからはバスで8時間だ。
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今回利用したMOVIL TOUR車のバス。ビジネスクラスのようなリクライニングシートで非常に快適であった。ペルーはバス路線が発達しており、また値段が安い。ただし、悲惨な交通事故や車内での盗難などのトラブルも頻発しており、安いバスは厳禁。必ず「Cruz del Sur」、「MOVIL TOUR」や「Ormeno」などの大手のバスを利用して欲しい
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今回は行きリマからの夜行で朝にワラスに到着。帰りはワラスを昼に出発する便を利用した。
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帰路は、夕日が沈むリマの海岸線を楽しむことが出来た。
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ワラスの街は標高3,052m、周囲の山々は6,000mクラスだ。スイス観光の拠点グリンデルワルトが1,050m、ツェルマットが1,605 m、スイスアルプスの山々が4,000〜4,500mであることから考えても、こちらの標高はかなり高い。
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ワラスは素朴な小さな街、しかし面白いことにイタリア料理やスイス料理の店が多い。こんなペルーの田舎町で本格的なチーズフォンデュが食べられたりする。その理由は、ヨーロッパのアルピニスト達が、ここ山に魅せられて住み着いてしまったからだそうだ。
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今回の宿はワラス近郊にあるモンテレイ温泉へ。田舎道をしばらく行くと。
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今回宿泊した温泉ホテル「Hotel Monterrey」
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ここは温泉プールで有名。鉄分を多く含んでいるため、泥水の様な色で見た目は悪いが立派な温泉。当然の事ながら水着を着けての利用となる。
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この温泉プールの横には個室温泉が併設されていて、
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大小様々な個室の温泉があり、家族単位で利用が出来る。

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第73回 ペルーのスイス・ワラス2(ペルー):百年に一度咲く花「プヤ・ライモンディ」

これから、世界自然遺産のワスカラン国立公園にある、パストルリ氷河へ向かう一日ツアーのはじまり。
ワラスのツアーバスターミナルからオンボロミニバスで出発する。
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サングラスを売る少女。確かに日差しが強い。
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行き帰りに必ず立ち寄るドライブイン。ここのチキンスープ(caldo de gallina:カルド・デ・ガジーナ)は絶品、高地で食欲のない胃に染み渡る美味しさだった。 
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峠の山の上にマリア像。このあたりは標高4000Mを超えている。
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ガードレールも何もない山道をオンボロバスでぶっ飛ばす。一歩間違えば谷の底。実際にそういう事故がたびたび起こっているのも事実なのが、ペルーだ。
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森林限界を超えているので、木というモノがない世界。
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雪を冠した山が見えてきた。このワスカラン国立公園は6000mクラスの山々が連なる、世界で最も高い国立公園だそうだ。広さは四国の半分とスケールがでかい。
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何もない秘境の公衆トイレ。
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リャマも営業中。
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何やら細長い、サボテンのような植物が見えてきた。
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これはプヤ・ライモンディというこのあたりに自生する非常に珍しい植物。
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サボテンのようだが、何とパイナップルの仲間。10m以上に育つ。
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100年以上生き続けて、100年に一度花を咲かせるという、何とも神秘的な植物。高地の強い光を浴びて、金色に輝く様に見える。自分は、これから向かう氷河より、この植物の光り輝く様子が非常に印象に残った。日本の大学もこの植物を研究されているという。
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池のように見えたが、湧き水だ。
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目的地が見えてきた。
次回は標高5000mにあるパストルリ氷河へ。

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第74回 ペルーのスイス・ワラス3(ペルー):標高5,000mのパストルリ氷河へ

おんぼろバスはガタガタ山道を爆走していく。景色があまりに雄大で、スピードを感じない。
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雪を冠した山が見えてきた。6,000m級の山だ。
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これから向かうパストルリ氷河は、その裾が標高5,000m。自分たちには想像を絶する高さなのだが、気軽な装備で行けてしまうところが、何ともペルーなのだ。防寒さえできていれば、特別な山の装備は要らない。靴もトレッキングシューズで十分だ。でも空気は非常に薄く、気軽に行ける非常に苛酷な場所なのだ。
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ここはツアーバスの駐車場、ちょうど9合目あたりになる。向こうには目的地の氷河が見えている。
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この9合目から9.5合目までは馬で登っていく。
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雄大な景色を見ながら、馬に揺られていく。
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こういった景色はスイスの景色そのものだ。でも、優雅な登山はここまで。
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道しるべには「行くのは困難だ、でも、不可能ではない」と書かれている。この9.5合目からは、自力で登って行かなくてはいけない。
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そんなに長い道のりでもないのだが、これがとてつもなくしんどい。酸欠で目の前の景色が黄色く見えるようになった。そんな我々に付き添うように、おじさん達がニコニコついてくる。ギブアップした登山客を背負って登るポーター達だ。
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そんなオッサンの世話にはなるわけにはいかんと、何とかたどり着いた。これがパストルリ氷河だ。
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氷の柱が見えるだろうか。
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ベースが5,000mで頂上が5,400m。でも、当時9歳のうちの娘でも来れてしまうのだ。マッターホルンが4,478m。ヨーロッパ最高峰のモンブランが標高4,810mなわけであるから、この高さは尋常ではない。
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帰路は雄大な景色を満喫しながら、馬の背に揺られて下っていく。
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写真では伝わりにくいのだが、とんでもなく豪快な景色だ。
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高地独特の景色を見ながら、ワラスの街へ帰っていく。

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