院長のコラム | 2020年2月

“ドクトル・イトウの地球の果てまで“ 世界60ヶ国以上を訪れた、院長のちょっと変わった見聞録

第176回 9年ぶりのペルー・ボリビア弾丸ツアー その1:まずはクスコへ

本当に久しぶりの更新だ、『ドクトル・イトウの地球の果てまで』もとうとう10年目に突入。これは我ながら凄いことだと思う。
院長は2006年からの4年間を、ペルーのリマにある日本大使館に医務官として在勤した。すでに中南米編でペルーやボリビアの街の様子や絶景を紹介してきたが、今回は9年ぶりにペルーとボリビアを訪れた。
ある時、大学時代の友人から『マチュピチュを見てみたいなあ』と言われ、『ほんなら行こか!』とツアコン役を買って出て、2019年5月の大型連休を利用した全9日間の日程で、ペルー、ボリビアの絶景を見て回り、最後にリマでゴルフをして帰るという、50歳半ばを過ぎたおっさんには、かなりきつい行程の弾丸ツアーを決行した。
9年前には、マチュピチュとウユニ塩湖を9日間で回ることは不可能だったが、クスコから直接ボリビアの首都ラパスに飛べるようになったこと、ウユニに空港ができて、ラパスから飛行機で行けるようになったことで可能となり、最近は両方を組み込んだツアーが増えている。ただしかなりきついので、院長が見どころだけを凝縮してツアーを組み直し、まだ行けてなかった『マラスの塩田』やウユニ塩湖では日の出と日没、星空ツアーも満喫した。

日本を土曜日午後に出発し、ロサンゼルス経由でほぼ丸一日かけて深夜0時にリマに到着、空港に隣接するホテルで仮眠を取り、翌朝、クスコへ移動し、早速、数時間でクスコの市内観光。いきなり標高3400mの世界だ。
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到着した日はアルマス広場で大きなパレードが行われていた。
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走っている車は9年前より少しマシにはなっていたが、旧市街の様子は昔と一緒。
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定番の『12角の石』。一見、何が凄いの??という感じなのだが。。インカ帝国には鉄が無かった。つまり鉄を使わずに石を切り、12角も合わせて、カミソリの歯一枚通らないといわれるぐらい、隙間なく積み上げているということが凄いのだ。
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これは以前にも紹介したが、単なる黄色い車ではない。現金輸送車だ。馬鹿げているようだが、武装集団に襲われても、爆弾を仕掛けられても大丈夫なように、装甲車のような構造で、扉がない。観光客には実感しづらいが、これがペルーの現実なのだ。
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これも観光業の地元のみなさん。
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ここも定番、コリカンチャ(太陽の神殿)の中庭。侵略者スペイン人が略奪した黄金の多くが、ここコリカンチャから持ち出されたそうだ。
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コリカンチャの回廊、当時は黄金で覆われていたそうだ。
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重厚感のある建造物だ。
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時間節約のため、昼ごはんは車中でお弁当にして、マチュピチュ行きの列車に乗り込むオリャンタイタンボ へ向けて車で移動。『聖なる谷』、アンデスの絶景を眺めながら、『ピサックの市場』が見えてきた。
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街を知るには市場を見ればいいとよく言われるが、アンデスの市場『ピサックの市場』の様子。ペルーはじゃがいもの原産国で、その種類は数百あると言われている。
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市場の様子は9年前と何ら変わらない。
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かまどでパンやエンパナーダ(パイ)を焼くお店も昔と変わらない。
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これがクイというモルモットの仲間。アンデス地方では食用で、精力のつく「ごちそう」なのだ。
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こんな姿(丸焼き)で売られている。院長はこのクイを何度も食べた。見る姿にひいてしまうのだが、味は結構美味しい。

第177回 9年ぶりのペルー・ボリビア弾丸ツアー その2:マラスの塩田

今回、久しぶりにペルーを訪れるにあたり、是非行ってみたかった所の一つが、「マラスの塩田」だ。ペルー在勤中に、仕事や旅行でクスコには何度も来ていたのだが、何故か今まで行く機会がなかった。「マラスの塩田」はクスコから車で1時間半、ピサックの市場を経由して、マチュピチュ行きの列車に乗り込むオリャンタイタンボへ向かう途中で立ち寄ることができる。
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美しく素朴なアンデスの絶景を見ながら進んでいく。
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"聖なる谷"と呼ばれるウルバンバ渓谷に突如、白い「マラスの塩田」が現れた。何でこんな所に、ここだけ?という感じだ。
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アンデネス(アンデスの段々畑)の様に、白い塩田が広がる。
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塩にまつわる景色は色々見てきたが、今までに見たことのない光景だ。
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塩田の仕組みの説明を聞きながら、畦道を進んでいく。
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この地域には高濃度の塩水が湧き出ており、インカ帝国以前の約600年前から製塩が行われていたらしい。
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いわゆる用水路を通して、塩水が塩田に送り込まれ、これを天日で乾燥させる。今も昔と変わらない製法で塩が作られているらしい。水路の開閉は石ころで。。。確かに昔と変わらないようだ。
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我々が訪れた5月初旬はまだ乾期が始まったばかり、これからもっと白くなっていくんだろう。
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標高3200メートルに広がる塩田の光景は圧巻だ。
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売店では、ちゃんとお土産の塩を売っている。

第178回 9年ぶりのペルー・ボリビア弾丸ツアー その3:いざマチュピチュ村へ

マラスの塩田から陸路でオリャンタイタンボへ移動。
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ここからマチュピチュの麓の村、アグアスカリエンテス行きの列車に乗り込む。以前はペルーレイルしか無かったが、今はインカレイルと2社が運行している。今回はインカレイルに乗り込む。
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車内はこんな感じで、窓を大きくとってある。ペルーレイルのビスタドームとあまり変わらない。
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マチュピチュ目指して、ウルバンバ川に沿って渓谷を走っていく。夕暮れ時には夕焼けに燃えるような景色が楽しめる。
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2時間半ほどでマチュピチュ村と呼ばれている、アグアスカリエンテスに到着。ちなみにアグアスカリエンテスとは「熱い水=温泉」という意味で、村には温水プールのような温泉がある。今回の宿はINKATERRA MACHUPICCHU、コテージタイプの素敵なホテルだ。
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今回の旅で初めてのまともな夕食。ここに来たら、ビールは「クスケーニャ」。ボトルにマチュピチュがデザインされている。
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コースのメインは「クイ」を選択。
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前々回にも紹介したが、「クイ」とはモルモットの仲間。
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丸焼きとか開きのオーブン焼きが一般的なのだが、流石にホテルでは上品に調理される。味は美味。

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