院長のコラム | 2014年1月

“ドクトル・イトウの地球の果てまで“ 世界60ヶ国以上を訪れた、院長のちょっと変わった見聞録

第95回 冬のリトアニア:凍った街ヴィリニュスとトラカイ城

「ドクトル・イトウの地球の果てまで 」も4年目に突入。まだまだ紹介したいシーンが沢山残っている。新年は何からスタートしようかと考えて、やっぱり冬らしい景色はヨーロッパだと、一旦舞台をヨーロッパに戻す。
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院長の大好きな国、バルト三国の一つリトアニア。第24回25回26回で夏の景色を紹介した。このリトアニアの冬は厳しいが、素朴で何とも美しい。
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首都ヴィリニュス旧市街のゲディミナス城もほんのり雪景色。
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ヴィリニュスは旧ソ連の中でもファッショナブルな街と言われていたそうだ。
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旧市街ピリエス通りは派手さはないが、石畳がいい感じだ。
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何故か、この冬のヴィリニュスが大好きだった。
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ナポレオンが愛した聖アンナ教会も雪化粧。
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院長の宝物、聖アンナ教会のキャンドルハウス。
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今では懐かしい、トロリーバスが街の足として走っていた。
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凍てついた夜は、ライトに照らされて、これがまたいい感じ。
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なんでもない路地も、絵になる。
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ライトアップされて、暗い街に建物が浮かび上がる。
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夜の凍った聖アンナ教会は特に美しい。
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ヴィリニュス近郊にある、湖の中に浮かぶトラカイ城。夏の保養地として有名で、その美しい景気を第25回で紹介した。
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何故か冬のトラカイ城を見たくなった。現地のスタッフは、「何をしに行くの?」と皆首をかしげた。冬にここを訪れるひとはほとんどいないらしい。
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夏のリゾート地として知られるトラカイ城だが。
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冬は湖が凍って、氷の中に浮かぶ城となる。
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夏はヨットが似合うのだが。
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白い世界に浮かぶトラカイ城は、空の青とのコントラストが美しい。
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ふと見ると凍った湖面を歩く人がいた。
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第96回 冬のワルシャワ(ポーランド):渡り鳥の休息地

東ヨーロッパ、ポーランドの冬の何気ない原風景をもう一つ紹介する。
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自分たちが住んでいた、ワルシャワ郊外のコンスタンチン地区。我が家のあるコンパウンドのすぐ裏は、川の土手になっていた。
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ここは休日のちょっとした散歩道だった。冬のポーランドの日没は早く、午後3時を過ぎると薄暗くなってくる。
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10分足らず歩くと水門があり、その貯水池が白鳥の飛来地になっているのだ。
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沢山の鴨に混じって、白鳥たちが集まって来ている。
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このあたりでは何気ない冬の風景なのだが、自分の家のすぐそばに白鳥の飛来地があるというのは、凄いことなんだと思う。
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それにしてももの凄い数の鴨たち。ちなみにポーランドの代表料理の一つが、鴨の丸焼きのリンゴソース添え。
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凍りつくような景色と白鳥はなぜかよくマッチする。
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日も暮れてきた。
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コンスタンチンの森も本格的な冬景色。
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このモノトーンの静かな景色が凄く懐かしい。

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第97回 ユダヤの街、カジミェシュ(ポーランド):シンドラーのリスト

ポーランドで4年間生活して、何度も訪れたアウシュビッツ強制収容所。日本人にとっては、なかなか訪れる機会の少ない場所なので、是非とも伝えたいと思うのだが、書きたくても、どう書いていいのかわからず、なかなか書くことが出来なかった。ポーランドのレポートもそろそろ最後になるので、これから3回シリーズで自分なりにこの地で何が行われていたのかを書いてみたい。
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ポーランドの古都クラクフ。首都のワルシャワが東京なら、クラクフはまさに京都。17世紀にワルシャワに遷都されるまで、ポーランド王国の都があった街だ。
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クラクフ旧市街は、観光の拠点であると共に、市民の生活の場でもある。生活の匂いのする、活気ある旧市街だ。
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高さの違う二つの塔を持つ聖マリア教会。13世紀にここを襲撃したモンゴル軍との逸話が残っている。モンゴル帝国はこんなところまで来ていたんだと、その巨大さにつくづく感心する。
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観光用の馬車で旧市街を巡ることが出来る。
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冬のバベル城。冬のクラクフは何ともしんみりと寂しいのだが、自分はこの静寂感が結構好きだった。
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民族衣装で音楽を演奏する人達。

この観光で華やかなクラクフの近郊に、映画「シンドラーのリスト」で有名になった、シンドラーさんが経営していた
工場跡が今も残っている。

この街とユダヤ人の歴史は古い。中世、ヨーロッパ中でユダヤ人が迫害されていた頃、ポーランドではユダヤ人の権利が保護されていたため、迫害をのがれて、ユダヤ人達はポーランド王国へ集まって来た。
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クラクフ近郊にあるカジミェシュ地区。中世の頃からユダヤ人が多く住んでいた場所だ。
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街には、何かもの悲しさを感じる壁がいたるところにある。元々ユダヤ人の居住区であったカジミェシュは、ナチス・ドイツ占領下で、「クラクフ・ゲットー」となり、壁で外部と遮断され、ユダヤ人の隔離地域となった。
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ユダヤ教の教会、シナゴーグ。
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壁にはヘブライ語のポスターが貼られている。
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ユダヤ音楽を聴きながら、ユダヤ料理を楽しむレストラン。今ではユダヤ文化を楽しむ街となっている。
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今は何の変哲もない駐車場なのだが、
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「シンドラーのリスト」のワンシーンでもある、アウシュビッツ強制収容所行きかどうかを判定される場所だった。写真は当時のもの。

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