院長のコラム | 2011年10月

“ドクトル・イトウの地球の果てまで“ 世界60ヶ国以上を訪れた、院長のちょっと変わった見聞録

第26回 すてきな小国3(リトアニア):キャンドルハウスとコウノトリ

 リトアニアで、その魅力にどっぷりはまってしまいコレクターになってしまったものがある。陶製のキャンドルハウスだ。中にろうそくを入れて部屋の明かりを消すと、何とも柔らかい光が窓から外に伸びてくる。
C0.jpg
 男の買う物かと笑われそうだが、リトアニアに行く度に買い集め、かれこれ150個ぐらいは買ったかも知れない。クリニックにはその一部を飾っている。
C5.jpg
 このキャンドルハウス、リトアニアに行けば簡単に買えるかというとそうでもない。まずリトアニアの人達が、このキャンドルハウスについてほとんど知らない。元々が輸出用に造られているので、国内では数少ない露店で観光客向けに売られているだけなのだ。逆に日本では「リトアニア キャンドルハウス」と検索してみると、ネット通信販売が結構行われている。
C10.jpg
 こういった、素朴な田舎の民家をモチーフにしたり、
C7.jpg
C8.jpg
 ドイツなど西欧諸国の市庁舎や教会などを模った物が多い。
きのこ.jpg
 なかには、キノコの家などメルヘンチックなものもあるし、
anna.jpg
 前回に紹介した聖アンナ教会を忠実に再現した物まである。
Lithuania008_R.JPG
 街の露店でこんな感じで売られている。
Lithuania103_R.JPG
 この露店は、自分が知る限りヴィリニュスで唯一、聖アンナ教会のキャンドルハウスを売っている露店だ。
Lithuania045_R.JPG
 露店の常連になり、おばちゃんに頼んで自宅兼倉庫に連れて行ってもらった。おばちゃんにしてみれば、数ヶ月に一度現れて、キャンドルハウスをあれこれ買い込んでいく「謎の東洋人バイヤー」とでも思っていたのだろう。片言のポーランド語のみでよくやったものだと自分でも感心する。
Lithuania063_R.JPG
 このキャンドルハウスは全部が手作りで、2つとして同じ物はない。同じデザインでもみな少し異なっているのだ。趣味が興じて、家族でリトアニアに休暇で行った際に、このキャンドルハウスの工房まで足を伸ばすことにした。
Lithuania069_R.JPG
 本当に一つ一つ手作りで、粘土で型を作って、
Lithuania065_R.JPG
 窓や模様をくり抜いていく。
Lithuania064_R.JPG
 形が出来たら、色を付けていく。何とも細かい作業で、リトアニアらしい繊細さを感じた。
Lithuania067_R.JPG
 棚には出来上がった大小様々な作品が置かれていた。写真を送ればどんな建物でもそれをキャンドルハウスにしてくれるという。
Lithuania111_R.JPG
 車での帰り道、日本では見られない珍しい光景をみた。リトアニアとポーランドの国境付近、車が行き交う道路沿いの電柱の上に、なにやら鳥の巣のようなものが。
Lithuania110_R.JPG
 なんとこれはコウノトリの巣。
Lithuania122_R.JPG
 ポーランドでもコウノトリは赤ちゃんを連れてくる幸せの鳥として大切にされている。自然の巣もあれば、人工的に作ったような巣もある。ちなみにポーランドではコウノトリのことを「ボッチャン」という。日本人にはなじみやすい名前だ。
Lithuania113_R.JPG
 これは6月の風景で、ちょうど子育てをしている季節だった。

次回はポーランドの「黄金の秋」。

よかったらポチッと押していって下さい。
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村


 

第27回 黄金の秋1(ポーランド):秋のワルシャワ

 ポーランドの秋は「黄金の秋」と呼ばれ、一年で一番美しい季節だ。日本の紅葉とは異なり、「黄葉」とでもいうのであろうか、木々が黄色に色づき、晴れた日には金色にかがやく。
黄金の秋1.jpg
 これはワルシャワのヴィラノフという地域にあるお気に入りの木。何故かこの木には惹かれるモノがあった。
黄金の秋2.jpg
 天気が悪いとかがやかないので、晴れた日にはカメラを持って出かけていった。
黄金の秋9.jpg
 大好きなワジェンキ公園も色づいてきた。冬にはこの池も真っ白に凍ってしまうのだ。
黄金の秋10.jpg
 これから長い冬、モノトーンの世界になる、その前にひとときの艶やかさ。
黄金の秋11.jpg
 水上宮殿もどこか落ち着いた雰囲気になる。
黄金の秋6.jpg
 この時期の公園は落ち葉でフカフカの絨毯になる。
黄金の秋8.jpg
 自分は文学とは無縁な人間だが、こんなベンチに腰を下ろしたら、詩でも思いつくのだろうか。
黄金の秋12.jpg
 まるで黄葉のアーケード。
黄金の秋14.jpg
 リスもそろそろ冬支度。

よかったらポチッと押していって下さい。
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

第28回 黄金の秋2(ポーランド):秋のショパン像

 ワルシャワのワジェンキ公園にあるショパン像。夏はバラで華やかに、冬はモノトーンの荘厳な雰囲気になり、四季折々の姿を見せてくれる。黄金の秋には、ワルシャワでは珍しく紅葉を見せてくれるのだ。
黄金の秋32.jpg
 ワルシャワの住人といえどもなかなかこの景色にはお目にかかれない。秋のほんのひと時だけ見られるすばらしい景色だ。
黄金の秋34.jpg
 紅と黄色をバックにショパン像が艶やかに浮かび上がる。
黄金の秋50.jpg
 自宅のコンパウンド(塀で囲まれた住宅の集合体で入り口にはセキュリティーの門がある)にも秋が来た。
黄金の秋53.jpg
 これから白黒の世界になる前に、きれいに街を色づけてくれる。
黄金の秋54.jpg
 自宅近くの池なのだが、この時期はなんか絵になる。
黄金の秋58.jpg
 ワルシャワの街路も季節感がある。春はポプラの綿毛でいっぱいになり、秋は枯れ葉の山となる。
黄金の秋30.jpg
 夏場に賑わった屋外のカフェも、半年間のお休み。だんだん日暮れが早くなる。
黄金の秋60.jpg
 もうすぐハロウィーン。

よかったらポチッと押していって下さい。
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

最新の写真

  • 黄金の秋1.jpg
  • 黄金の秋2.jpg
  • 黄金の秋6.jpg
  • 黄金の秋8.jpg
  • 黄金の秋9.jpg
  • 黄金の秋10.jpg
  • 黄金の秋11.jpg
  • 黄金の秋12.jpg
  • 黄金の秋14.jpg

写真一覧へ