院長のコラム | 2014年4月

“ドクトル・イトウの地球の果てまで“ 世界60ヶ国以上を訪れた、院長のちょっと変わった見聞録

第102回 不思議の国、キューバ 1:ハバナ市街地 その1

またまた中南米に戻って、今回からはカリブ海の島国、キューバを紹介する。北朝鮮などと並んで「ならず者国家」などと呼ばれ、アメリカとは犬猿の仲、すごく近くて遠い国だ。親米国の日本からも、なんか遠くに感じる国だ。
現地通貨への両替も米ドルは手数料が高く、カナダドルやユーロで持って行くのが現実的で、アメリカ系のクレジットカード、アメリカン・エクスプレスは使用できない。
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アメリカからこんなに近いにもかかわらず、アメリカからの商用航空路線はなく、カナダやメキシコ、パナマなど、アメリカ以外の国を経由して行くことになる。
こう書くと、なんてやっかいな国だと思われるのだが、アメリカ以外の国からは非常にメジャーな旅行先で、観光は砂糖産業と並んで、この国の大きな産業なのだ。
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空港には色んな国旗が掲げてあったが、アメリカ合衆国は見あたらなかった。右奥に北朝鮮はあった。
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では、キューバの首都で世界文化遺産に指定されているハバナ旧市街を紹介する。
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ホテルから街を見下ろすと、何かタイムスリップしたかのように感じる。何がそう感じさせるのか、それがこの国の魅力なのであるが、それはこの国が歩んできた歴史的背景にある。
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スペインの植民地として、砂糖産業で発展し、中南米の植民地と本国スペインを結ぶ中継地として発展した。
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その後、アメリカの力で独立し、アメリカの庇護の下に発展したが、政権は汚職で腐敗し、1959年に起きたカストロらによるキューバ革命で社会主義国家となり、米国と断絶することになる。
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つまり、スペイン植民地下でコロニアルな街が形成され、その後に自動車やジャズなどアメリカ文化が急速に流入し、1959年で止まった。街はその、止まったままなのである。
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ビルは老朽化し、屋上には新たな生活の場が出来ている。
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ハバナ旧市街には、観光用の馬車が行き交っている。
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旧市街の建物はなかなか立派。
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古びた建物が、いい雰囲気を醸し出している。これがキューバの魅力なのかも知れない。
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馬車で優雅に街を見て回るもよし、人力タクシーもよし。
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古びたスペイン統治時代の建物があちこちにある。
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世界遺産への登録名は「ハバナ旧市街とその要塞群」。海賊や外国からの攻撃に備えるために四つの要塞が造られた。その一つ「フエルサ要塞」。
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では、街の中心部を歩いてみよう。こんな具合で、古いビルの間の路地といった感じの通りが入り組んでいる。
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こんなオンボロなサイドカーが現役で走っていて、嬉しくなってくる。
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きれいに手入れされたモノもある。
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アルマス広場の青空市には年季ものの本が並んでいた。
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商店のウインドーには、革命やカストロ議長(当時)を祝う、政治的なポスターが貼られていた。こんなところはロシアと同じだ。
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青空市では、こんな軍帽がおみやげに売られている。
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キューバのもう一つの産業が「医療」。キューバは「医者」を旧共産圏の国々に輸出している国だ。確かに自分はポーランドの病院で働くキューバ人医師にあったことがある。その医療レベルは計るすべがないが、医学教育に力を入れているというのは確かなようだ。この女性は本物のナースなのかコスプレなのかはわからない。
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海側に出て、これはモロ要塞。
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この風景に異様にマッチするおじさん。
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海岸線沿いのマレコン通りの夕暮れ。波しぶきが道にまで溢れてくる。
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知らずに立っていると、ずぶ濡れになってしまう。ハバナの有名な光景だ。
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夜は古い建物がライトアップされて、また違った雰囲気を醸し出す。

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第103回 不思議の国、キューバ 2:ハバナ市街地 その2

では、ハバナ旧市街の様子を紹介していきたい。
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旧市街の目抜き通り、奥に見えるドームの建物は旧国会議事堂。ワシントンD.C.の連邦議会議事堂を模して作られたそうだ。
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ガルシア・ロルカ劇場。
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こんなクラシックカーが現役で街を走っている。
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ハバナ大聖堂。バロック建築の教会で、左右の塔の高さが異なるのが特徴だそうだ。
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中心部から少し離れるとこんな感じ。
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ホテルの窓から旧市街を眺めた様子。車好きにこの景色は堪らない。今様なただの古い車、化石の様な車、思わず写真を撮りたくなるクラシックカー、皆普通に走っている。
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人力タクシーも一緒に走っていて。
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こんな、わけのわからない車まで走っている。何とも面白い。
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これが、所謂、化石のような車。現役で走っている。
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人力タクシーもひと休み。
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このトレーラーのような長い車は?これには驚いた。これは市民の足のバス。もの凄い人数が一度に乗り降りしていた。
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では、もう少し市民の生活の姿をのぞいてみよう。下町の住宅街に入っていった。
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ハバナ市民は皆、こういったアパートに住んでいる。
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バルコニーから生活の匂いがする。
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何気にサイドカーが走っていたりする。これも日常の光景。
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「ならずもの国家」などと、北朝鮮と同じように言われているが、ここにはゆったりとした時間が流れていて、市民の顔は皆明るい。
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こんな下町を一人歩きして、特に危険は感じなかった。アメリカでは考えられないこと。日中の治安は概して良好だ。
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バルコニーに干された洗濯物が、何かいい感じ。
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バルコニーから何やら声をかけてきたおばさん。
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隣のおばさんとバルコニー越しにおしゃべり。
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夕暮れ時になってきた。
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カストロを称えるペナントが。
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街のスーパーマーケットをのぞいてみた。これにはさすがに驚いた。
これは肉売り場。あんまり美味しそうに見えない豚肉が。。。たったこれだけ??
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タバコもショーケースの中にこんな感じで陳列されていた。
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その隣には、なぜか子供用の歯ブラシが。
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リボン飾りも同じようにショーケースの中に。
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その隣には何故か、鍵やケーブルも。。。わけがわからない。とにかく物資は不足している様子。何かスーダンの様子が蘇った。
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おじいさんと子供たちが何かを楽しんでいる様子。「射的」だ。何だか懐かしい。
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バットにグローブ引っかけて、日本では何でもない野球少年の姿。でも、中南米ではすごく珍しい光景。そもそも野球というスポーツがメジャーな国は世界できわめて少ない。中南米でもヨーロッパでも凄くマイナーなスポーツだ。
何といってもメジャーなのは、やはりサッカー。ボール一つで大勢が楽しめるというのが、貧しい国でも受け入れられるのだろう。野球は道具が必要だ。野球で有名なキューバ。これはアメリカの残した大きな遺産だろう。カリブの国では他にドミニカ共和国やオランダ領の島などが有名。ワールド・ベースボール・クラシックでオランダが出てくるが、本国のオランダではなくて、カリブ海のオランダ領の島々の選手達なのだ。
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空き地で野球に興じる子供たち。全力で投げて打っている。ボールはどんな球なのと尋ねてみると、なんとガムテープを丸めたモノだった。遊びの知恵というのは凄いと感動した。この中から将来の大リーガーが出るのかも知れない。

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第104回 不思議の国、キューバ 3:ハバナ市街地 その3

ハバナの観光スポットについてもう少し。観光はキューバの重要な産業、物資の少ない国内事情とは真逆で、贅沢に観光客をもてなす。
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キューバと言えば、革命家「チェ・ゲバラ」。彼はアルゼンチン人だが、キューバ革命での活躍とその格好良さから、キューバでは英雄。ちなみに彼は医師でもある。チェ・ゲバラのTシャツはおみやげの定番。自分も買ってしまった。
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もう一つ、キューバと言えばシガー、葉巻だ。COHIBA(コイーバ)やパルタガスなど、世界の一級品がここで造られている。自分は既に禁煙していたので、買うことは無かったが、その値段の高さに驚いた。
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そして、ラム酒。スペイン語では「ロン」と読む。キューバのロンは何といっても「HABANA CLUB」。自分はロンが大好きなので、その博物館へ行ってみた。
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安いモノから、15年以上熟成されたものまで、色んなHABANA CLUBがある。
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昔の工場の様子がジオラマで展示されている。
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HABANA CLUB博物館の隣にある、バー「DOS HERMANOS」。ここでモヒートを飲んで、格好つけてみる。
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現代と昔が入り混じって存在する街、ハバナ。こんな光景は世界中探しても、ここにしかないだろう。島国だからガラパゴス的にこうなったのだろう。奥に見える赤いバーが、有名な「ラ・フロリディータ」
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「ラ・フロリディータ」は文豪ヘミングウェイ行きつけのBARとしても、フローズン・ダイキリ発祥のバーとしても有名。
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中の様子はこんな感じ。
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ヘミングウェイがいつも座っていた、カウンターの一番奥の席には、今もヘミングウェイが座っている。
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夜の旧市街はライトアップされて美しい。
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キューバの誇るエンターテインメント。夜のハバナを彩る、キャバレーショー。
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その二大キャバレーが、「Hotel Nacional de Cuba」と「Tropicana」。まずは「Hotel Nacional de Cuba」から。
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ここはホテル内にある屋内ステージでのショー。
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ラテン音楽と踊りに酔いしれる。
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もう一つのキャバレー「Tropicana」。ここは大きな屋外ステージ。
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豪華絢爛とはこのことか、素晴らしい踊り。
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物資不足のこの国で、美味しい酒を飲みながら、華麗なショーを楽しむ。このギャップがほんとに不思議。
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「Tropicana」のおみやげ袋にはシガーが入っていた。

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