院長のコラム

“ドクトル・イトウの地球の果てまで“ 世界60ヶ国以上を訪れた、院長のちょっと変わった見聞録

第6回 サファリの楽しみ方2(ケニア):Mara Safari Club その1

 サファリ観光で、車から野生動物を観察することを"ゲームドライブ"という。通常、一般的なゲームドライブは国立公園や国立保護区といわれるエリア内で行われ、宿泊施設もそのエリア内にある。エリアと言ってもとてつもない広さで、代表的なケニアのマサイマラ国立保護区は大阪府より大きく、タンザニアのセレンゲティ国立公園は四国よりも広いらしい。
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 ただし、これらの保護区内でのゲームドライブは保護区のルールに従う必要があり、例えば、動物を見ながら走るサファリカーは、サファリロードと呼ばれるサバンナに巡らされた道路しか走ることが出來ず、動物を見つけたからと言って、直接近づいていくことは出来ない。
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 カート道のみを走るゴルフカートのような感じである。
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 このサファリロードに動物が近づいて出てきてくれるとラッキーなのだが。。
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 (キリマンジャロをバックに象の群)
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 ゲームドライブの初日はシマウマやヌーを見て大喜び、パチパチ写真を撮りまくる。でも、皆帰る頃には、シマウマには見向きもしなくなってしまう。草食動物はそこら中にたくさんいて、いつでも見られるのですぐに飽きてしまうのだ。そこで目指すは、ライオンやチータなどの肉食獣、象やキリンなどの大物となる。
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 これら大物は、そう簡単には道路のソバまで出てきてくれない。時にはこういったチャンスもあるのだが。。。(子供をくわえた母ライオン)
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 では、より楽しめるサファリのスタイルとは。。。
それは、これら保護区の外に行くとよいのである。マサイマラと言っても広大な広さで、保護区となっているのはその一部である。それ以外はマサイ族の土地で、いわゆる私有地。マサイ族からその土地を借り受けて、サファリを経営している施設がいくつもある。その中から今回はまずマラ・サファリ(Mara Safari Club)を紹介したい。
 ケニアの首都ナイロビの空港から小型機で飛び立ち、サバンナのど真ん中にある原っぱのような空港に降り立つ。
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 そこには何ともファンキーなDuty Free Shopがあった。決して、ウケを狙っているのでは無いとは思うが、これは結構いけてる。ここから迎えの4WDに乗り込み、ロッジへ向かう。
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  このMara Safari Clubはロビーやダイニングは立派な建物があり、宿泊はテントという仕組みで、ちょうど程よくワイルドライフを楽しめる。テントのすぐ前の川にはカバがいる。
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 ご覧のようにテントと言ってもバスタブがあり、トイレも水洗で、お湯のシャワーが使える。
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 おまけに天蓋付きのベッドで非常にゴージャスだ。
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 食事はメインの建物内で朝昼はビュッフェ、夕食は立派なコース料理が楽しめる。 

 ではサファリの一日を再現してみよう。前夜の夕食時、ボーイから翌朝の飲み物(コーヒー?紅茶?)を聞かれる。翌朝、テントの外から声がかかり目を覚ます。外を見ると昨夜オーダーしておいた飲み物とクッキーが置いてある。これが贅沢なモーニングコールなのである。ここには不似合いな電話機などはない。本格的な朝食は朝のサファリから戻ってからなので、コーヒーとクッキーで目を覚まし、早々にサファリへ出発だ。サバンナの朝はかなり寒く、ジャンパーを着込んでまだ暗闇の中を自分たちの車の元へと向かう。
 ここで今回のドライバーとご対面。今回のサファリでどういう動物に巡り会えるか、彼らのカンと眼にかかっている。いざ出陣!広いサバンナを皆いろんな方向へ散らばっていく。誰が一番に大物を見つけるか、ドライバー達も競争なのである。陽が徐々に昇ってくる。
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 程なくして無線から、「シンバ!!」と叫ぶ声。シンバとはスワヒリ語でライオンのこと。映画ライオンキングでもお馴染みで、ちなみにハクナマタタは「No problem どうにかなるさ」という意味になる。無線の主が近くにいるようなら、その場所へ急行することになる。
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 ここは保護区の外なので、サファリロードなど存在せず、直接動物に近づくことが出来る。
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 最初に発見したドライバーは太陽の向きを考え、最良の場所を客に提供する。

 陽が昇るにつれどんどん気温は上がってくる。1枚脱ぎ2枚脱ぎ、ロッジに戻る頃にはTシャツ1枚になっている。3時間ほどの午前のゲームドライブを終え、テントロッジに戻る。豪勢な朝食を食べ、午後まで気ままに時間を過ごす。テントの前のロッキングチェアで、カバの鳴き声を聞きながら読書なんてこともできる。午後3時頃より午後のゲームドライブ、夕暮れ頃にロッジに戻り、夕食を終えてテントに戻ると、ベッドの中にはなんと湯たんぽが入っている。なかなか心憎いサービスだ。あったかい布団にくるまり、ぐっすり眠る。さて、明日は何が見られるのか。

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